#カクヨムコン8 参戦のみなさま、お疲れ様でした。
それから、うちの作品を読んでくださり、ありがとうございました。
で、放り込んだ作品は、今回、二つ。
◇1.
Re:複アカ獣人勇者の二重奴隷契約 ~ 奴隷少女がご主人様。真の勇者の身代わりで経験値を稼ぐ獣人奴隷にされた俺は、可憐な奴隷少女をお姫様にするため戦う ~
https://kakuyomu.jp/works/16817330649922723824 奴隷少女のクォータエルフの少女でお姫様のフィアと、理不尽な扱いに苦闘する奴隷獣人の青藍のお話ですね。
カクヨムコン7に突っ込んでデータ取りをした後の後期利用という位置づけになります。(当初は、どんでん部門が「7」コンにもある前提で用意してた。トリさんに反省を促すダンス用の作品という…… おいおい!)
なろうAPIとか、カクヨム通常ランキングをテキスト定量解析して、「受ける作品」を考えよう的な導線研究の一環でもあるのですが…… 成果が出なかった。
とりあえず固定読者や創作仲間からの支援なくしては単純に埋もれる。
新着欄からの導線は有効だが、星評価のない作品で話数を増やすと逆効果の可能性がある。あたりのことしか推測できなかった、です。
◇2.
『キュービットさん』は呪いのアプリ。絶対に、願い事をしてはいけない。
https://kakuyomu.jp/works/16816927859334670665 完全新作は、こちら。
ずっと悩んでいた、「三人称か一人称か 問題」にケリを付けるべく、というか、蹴りを入れる異常な文体を試してみたかった。
各シーンの冒頭に、日時、場所、視点キャラの名前を書いてしまえば、きっと、書きやすくなるはず! というアイディアを試しています。
クロノロジー文体って呼ぶことにしてます。(名前を付ければ、何気にそれらしく見えます)
◇3.
自然体で、#カクヨムコン8 に参加してみた感想は、楽しかった。
思い返すと、2,015年10月15日頃のとある夜、ネットにカドカワ(当時の表記はこれ)さんが、UGCの小説投稿サイトを作るらしいぞ! という情報が流れて来て、それ以来ずっと追いかけてきました。
たとえば、
天空海戦物語は、2015年12月26日 10:17に「公開」してます。
あ、「公開」です。
その時点では、執筆側の画面はあっても、読者側に公開する画面はないのですが、「公開」ボタンを押しちゃいました。
で、まともにコンテストに参加したの、たぶん、今回がはじめてです。
前回の「7」に出したのは、一応、レギュレーションを満たしていましたが、データ取りしたかったので、★を入れないようにツイッターで依頼してました。
何にもなしの状態から、一般読者だけでどこまで行けるか? 実験したかったのですが…… どこにも行けませんでした。
という実験結果が得られました。(本当は、応援なんてしなくても、一般読者向けに作れば、まあ少しはなんとかなるかも知れない? くらいのデータが欲しかったんだけど。結果は残酷で、応援は必要らしいです)
◇4.
リサイクル品の Re:複アカ獣人勇者の二重奴隷契約 ~ は、ほぼ予想どおりかな? と思います。
もうひとつの 『キュービットさん』は呪いのアプリ。 は、予想をちょい超えてます。これ読みにくいから読まないでって、一般読者除けを書いてあるので、もう少し沈むと思ったんですけど……
私の希望のポジションは、三塁走塁コーチっぽい何かです。
ユニフォームを着込んでグランドに立ち試合に出てますが、ドラフトの対象外の人って、そんな感じです。三塁ベースの横で、「まわれぇぇっっ!」って、腕をぐるんぐるんする人です。そんな感じです。
#カクヨムコン8 ホラー部門 100,000文字以上 10月1日以後公開 あたりの検索データとか、
別館・カクヨムコンデータ(作者 柴田 恭太朗さま)
https://kakuyomu.jp/works/16817330650806209826 のデータを拝読した限りだと、34位でゴールしたようなので、ボーダーライン? くらいかなと。
12月末の遅刻スタートなので、もう少し下になる想定でした。
「7」コンのホラーが、通過率17パーセント? 63作品? みたいなので、抜けちゃったら、ごめんなさい。
もういちど、私は三塁走塁コーチポジションだぁ ……です。
◇5.
トリさんが、いくぜ、100万ユーザーってキャンペーンを張り込んでいるけど、カクヨムさん、本当に大きくなった。
記憶によると、「5」コンあたりまでは、なろうさんの1/10、アルファポリスさんの1/2 くらいの規模? って思ってました。
あと、「2」コンでは、応募作数が2500作で、「1」コンから半減したって騒ぎになってた気がする。
ずっと、カクヨムさんは、作者と編集者と輪転機がいる工業団地ってイメージでした。
カクヨムコンが変わったのは、「4」コンの途中からって、思います。
会社代表者が交代になり、異世界重視、アニメ化やWEBサービス収益化が打ち出されてきたところから。
あと、googleトレンド見ても、「2」「3」の頃って、ギリギリ観測にかかるレベルでした。それが、こんなに大きくなったのは…… まず、トリさん頑張った。
それから……
・出版業界のトレンドが異世界モノに向かう流れに乗れた。
・カクヨム発の小説、コミック、アニメが増えて一般読者に周知された。
・収益化で、優れた作者と、それに随伴する読者が流入した。
・執筆画面をはじめとするシステムが使いやすい。
・参加レーベルが増えて、公募もカクヨム経由で提出可能になった。
このあたりかな? って思っています。
◇6.
カクヨムさんが大きくなった結果、#カクヨムコン8 で受賞するには、一般読者からの支持が必須になったと考えています。だって、書籍化して、書店さんに本が並んだときは完全なアウエー環境ですから。
そこで短期間に初動をクリアしなきゃいけないんです。2カ月あるカクヨムコンで一般読者の支持を取り付けられないなら、きっと、書籍化しても…… そう、思いませんか?
……無料環境のカクヨムさんと、街角の書店さんでは違うかもしれないけど、そのデータはトリさんしか持っていないので、これ以上はわからないですけど、ね。
KADOKAWAさんのIR情報の決算説明資料を読んでいくと、編集者の勘じゃなくてデータでIP発掘できるようにしたいとか、例のサクラタウンに新型印刷工場を作って、ボーンデジタルな作品を、オンデマンドで、流通も専用端末を書店さんに配って、取次店は廃止して…… と、生産から流通、販売を改革するぞ的な意欲が、すごいです。
あと、カクヨムコンでも賞を設けてますが、動画作成をグループ内で適時に作成できる体制作りとか、コミカライズの推進とか、ヒット作づくりにも何気に頑張ってるみたいです。
あと、システム化されてないのって、作者の執筆体制だけじゃないでしょうか? そう思えてしまうくらいです。
◇7.
とりさんが頑張ったから、カクヨムさんのユーザーが増えた。
結果、出版前に、一般読者に受け入れられる作品がどれなのか? というデータが数字で手に入るようになった? ……よね?
あと数年で、きっと、なろうさんに並ぶサイトになるでしょう。
そうしたら…… 数が質に転化する瞬間がくると、思います。
2009年以後、「異世界モノ」をはじめとするネット小説のトレンドは、圧倒的な最大勢力のなろうさんが発信地になっていたと思います。
カクヨムさんは、先行した他サイトの流行を受け入れる側だったと思うのです。
数は質に転化するんです。
カクヨムさんが、ネット小説界隈で最大勢力に近づくほど、カクヨム発のネット小説のトレンドが生まれるようになると思います。新しいジャンルが、カクヨム発で作られるそういう未来です。
次のカクヨムコン9 は、新しい時代の潮流を生み出すコンテストになるのかも、知れないですね。
◇8.
……と、きれいに締めたかったのですが、あと少し。
もう7年以上も前に、この投稿を拝読して、カクヨムという「場所」に来ました。
新・小説投稿サイト「カクヨム」準備会
2015-10-07
はじめましてのご挨拶
https://kadokawa-toko.hatenablog.com/entry/2015/10/07/180000 最初に集まった人たちは、なろうさんとは違う場所を求めていたような気がしています。
それから、オープニングメッセージにある、
『自由に物語を書ける、読める、そして多様な小説が評価される場所「カクヨム」』って言葉が、私がカクヨムさんを居場所に選んだ理由だと思います。
2016-02-29「カクヨム」が正式オープンしました
https://kakuyomu.jp/info/entry/opening_message 私が求めているのって、多様性なんです。
「SFに強いと聞いてカクヨムに来たのに……」って、ときどきネットでは見かけます。「ロボ小説ならカクヨムだ」なんて声も、昔は聴きました。
正確には、「1」コンから「4」コンの途中までバランス型というか、フルラインナップでコンテストを行っていたように思います。
でも、「5」「6」コンはそうじゃなかった。色々な分野から異世界作品が欲しいという…… そうなっていました。ね。
そして、カクヨムさんが、なろうさんの1/10のサイトを脱して急成長したのは、このあたりですよね。
いくぜ、100万ユーザーっ! ってトリさん頑張ってるけど、集めたユーザーの多くは、異世界・ラブコメ・恋愛(≒ゲームのキャラになれる小説)の読者じゃないかと思います。
◇6.で、一般読者からの支持が受賞には必要って書いたけど、きっと、そうだと思うのだけど、いまのカクヨムさんは、「多様な小説が評価される場所」なのかな?
この7年あまりで色々な創作仲間と出会えたけど、この「場所」を去っていた人も多いです。
「多様な小説が評価される場所」でなくなったら、必要とされない人たちが出てしまいます。彼らはどこに行けばいいんでしょうね。
えっと、あやふやな記憶だけど…… 大昔、ポケベルという若者に大人気のアイテムがあって、その運営会社は最高益を叩き出した翌年に…… ポケベルという産業が突然死しちゃったのです。
流行り廃りの激しい若者文化って、そういう怖さがあると思います。
すべてのネット小説が、ゲームのキャラになれる小説、ばっかりになったら…… 突然、市場が爆縮する怖い未来もあるかも知れない。そう思うことあります。
いままでは、先行していた他サイトさんが、新しい流行りのジャンルを生み出してくれました。これからは、カクヨムさんも、新しいネット小説が生まれる源泉になってほしいなと。