※雑記と同じ内容です
フィステリアタナカ様、🅰️天のまにまに様の近況ノートから知った話ですが。
https://kakuyomu.jp/users/info_dhalsim/news/16818023213249701269 https://kakuyomu.jp/users/pon_zu/news/16818023213252094803 要は、指輪物語の作者トールキンが作った言葉については著作権があるのはまあ当然として、それに対する権利の主張をより強くしていくつもりなのでしょうか。
トールキンは、作者本人は1973/9/2にすでに亡くなってます。
あ、これ私が生まれる直前だ(笑)
それはともかく、イギリスの著作権法では作者の死後70年は著作権は保護されるという規定があり、それによって指輪物語をはじめとしたトールキンの物語の著作権は保護されています。
問題は、その作中で生み出された概念、あるいは言語で、トールキンのオリジナルのものについても著作権が適用されるのか、というところですが……。
ネットで2024/02/09くらいから話題になったらしいですが、現在トールキンのそのあたりを管理している『トールキン・エステート(和訳:トールキン財団)』のWEBサイトではそのあたりに関する公式のアナウンスは見当たりませんでした。
ただ。
その中にあるFAQで、以下の様な記載が。
URL:
https://www.tolkienestate.com/frequently-asked-questions-and-links/ CAN I WRITE IN TOLKIEN'S INVENTED LANGUAGE OR USE TOLKIEN'S INVENTED SCRIPT?
(邦訳:トールキンの発明した言語で書いたり、トールキンの発明した文字を使用できたりしますか?)
Tolkien's invented languages and scripts are protected by copyright. You may use them for your own private interest and amusement, but you may not reproduce them in any from of publication or in connection with any group activity, commercial or otherwise.
(邦訳:トールキンの発明した言語と文字は著作権によって保護されています。個人的な利益や娯楽のためにそれらを使用することはできますが、出版物の形式を問わず、また営利目的かその他のグループ活動に関連してそれらを複製することはできません)
この『トールキンの発明した言語』にミスリルやホビットが含まれるのか、というところが問題になるのでしょう……が。
結論から言うと、おそらくほぼ確実に含まれると思います。
というのは、これは聞いた話なのですが、最古のTRPGルールの一つであるD&Dというゲームがあって、これ自体はいわゆるファンタジーRGPのルールで、人間種族以外に、エルフやドワーフといった異種族でプレイすることできるようになってます。
そしてこの中に、人間より小柄な種族として『ハーフリング』という種族の設定があるのですが、本当は『ホビット』としたかったようです。
が。
当時その名称に著作権が主張され、ホビットという名前が使えず、ハーフリングという新しい種族名が作られたと聞いたことがあります。
ただ、上記FAQを見る限り、問題になるのは『出版』(公共放送・その他販売目的の映像作品含む)の中身で使う場合のようです。
よって、カクヨムその他小説サイト、営利目的ではない個人サイト等で使う分には、おそらく問題になりません。
言い換えれば、書籍化とかする時には名前を変更せざるえを得なくなる可能性が高いという事でもあります。
ちなみにネットで話題になってる名称としては、ほぼ確実にトールキンの作った言語として有名なのが『ミスリル』と『ホビット』の二つ。
あと、『オーク』がそれではないかという説もありますが、その名称の原典は16世紀頃の文献にすでに存在するそうです。
ただし、いわゆる人型の『オーク族』というのはトールキンが作った概念ではあるので、そのあたりは微妙ですが、訴えらえる可能性は低そう。
ちなみにご存じの方も多いでしょうが、エルフ、ドワーフといった名称、それにオリハルコン、アダマンタイト(アダマント)、ヒヒイロカネといった名称は、それぞれ著作権の存在しない古典、あるいは伝承にある名前なので問題はありません。
ルーンとかもですね。
というわけで拙作の『転移直後に竜殺し』は異世界だからと大半造語で処理してたおかげで、影響は完全にないですが、すでに出版されているものが問題ですね。
特に『ミスリル』というのは、特に日本の創作では非常に多くの場所で使われているため、今後の動き次第ではとても面倒なことになる気がします。
まあ、当面カクヨム上ではまず問題ないと分かっただけ、いいかもしれません。
さすがにロイヤリティプログラムの収益を持って『営利目的』とは言ってこないでしょうし。
あとは同人誌が問題でしょうかね……。