オムニバスの最後の1話、連載開始します。
ほんとうは3話目なのですが、カクヨムさんで1話ずつ独立させた形で連載した結果、4話目のマザコン婚が1話の一尉未婚の父と強く繋がっていたことに気がつき、先に連載することになったため、順序が逆転しました。
以前お伝えしたとおり『花はひとりでいきてゆく』の関連作品になります。
花南、20歳前半、姉が亡くなり実家で亡き姉の息子の子育てを手伝い、義兄との生活から離れるために小樽にひとりやってくる……頃の時期です。
最初の師匠、遠藤親方がいるガラス工房のオーナーは女性なのですが、その女性が、今回のヒロインです。
もともと『花はひとりでいきてゆく』より先に、『恋すれば孤独』のプロットが出来上がっていて、いつ連載しようかと躊躇っていたものでした。
ここで小樽を舞台にガラスの話を書きたい……と心に宿していたことがあって、後に『花はひとりでいきてゆく』のガラス要素を入れ込むことになったきっかけとなっている作品です。
私の中では、『花はひとりでいきてゆく』の向こうにある書き起こしていない世界の中、小樽には、いつだって、杏里に樹に美紗、優吾がいて、もう十年以上彼女彼らが心の中でそっと動いていました。
その話を今回は北の恋・オムニバスとして書き起こすことができました。
杏里は、花南よりけっこう歳上の女性なので、時代背景も花南が32歳だったころより十年以上遡るだろうということで、平成後期の雰囲気にしています。
プロットの時から、古い価値観を入れ込んでいたため、その価値観に振り回される女性という要素でお話も進んでいきます。
最初の1話に、『花はひとりでいきてゆく』と『恋すれば孤独』とリンクしているエピソードの案内も投稿しております。ご参考になればさいわいです。
また『花はひとりでいきてゆく』を未読でも楽しんでいただけますが、ネタバレになる可能性もありますのでご了承くださいませ。
花南は途中から脇役として登場して、契約夫妻の心をかき乱していきます😅
またシリアスなものになりますが、よろしくお願いいたします。