今年も……ええ!?Σ(゚ω゚)もうあと僅か!!
皆様ごきげんよう!ミルキーウェイウェイです
_(^^;)ゞ
いつもお読みいただき誠にありがとうございます!
もう一度、星野之宣の『妖女伝説 砂漠の女王』という漫画を読みたくて。
これ、よく読み返してました。
今は手元にないんですよね(泣)
物語の主人公はかの有名な美女クレオパトラ七世。
これが最初っから凄まじい悪女ぷりを披露します(笑)
あらすじなんですけど、ローマとの戦いに破れ、恋人アントニーことアントニウスを謀殺したクレオパトラは、総司令官オクタヴィアヌスの前でか弱い女を演じることによって、全ての罪を自殺した(本当は違う)アントニウス一人に被せます。
めちゃ酷い女!
アントニウスは死の間際でもクレオパトラを愛していたのに(>_<)
しかし、流石はオクタヴィアヌス。彼は騙されませんでした。
「ローマの偉大なる男達を虜にしたお前の時代は終わった。私の目は誤魔化せんぞクレオパトラ。今のお前は、厚化粧のただの中年女に過ぎないのだ」
このオクタヴィアヌスの言葉に気も動転するクレオパトラ。
世界一を誇る美貌を持つ彼女でしたが迫りくる老いには勝てませんでした💦
さらに追い討ちをかけるかのようにオクタヴィアヌスは言います。
「ローマには捕虜として連行する。その身を黄金の鎖で縛って」
それは彼女を憎み嘲るローマ市民の目に晒され、酷い侮辱を受けるということ。
誇り高き彼女には到底受け入れがたい要求でした。
彼女はローマに連行されることを免れる為、骨と皮ばかり?の大神官ソロンからバア(魂)転生の秘宝を知り自死。
サロメ、ゼノビア、と転生するのですが……
愛する都アレクサンドリアをローマから奪還し、束の間の休息をとるゼノビア。
彼女の傍らにはロンギヌスという軍師がおりました。
勘の鋭いロンギヌスはゼノビアの数ヵ国語を自在に操る知性に驚き、彼女の不審な行動に疑問を抱きます。
彼はソロンを脅かして白状させます、そしてゼノビアの秘密を知ってしまいました。
ソロンは忠告します。
「あの女に忠誠を尽くしても無駄だ。クレオパトラは誰も信用しなかったし、誰も愛さなかった。息子でさえも……」と。
ゼノビアはまだ幼い息子ウァーバラトを王位に付けて自分は摂政となっておりました。
このウァーバラト君、素直な良い子なんですが、まだまだ母親に甘えたい年頃。でもゼノビアは我が子にほとんど無関心な感じで世話はほとんど家臣に任せっきり?でした。
ある時、ウァーバラト君は自分とゼノビアの肖像を彫った記念金貨を手に入れたので、母に見て貰おうと差し出しますが、カエサル以来の軍略家と言われたアウレリアヌスとの対決で頭がいっぱいのゼノビアをイラつかせてしまうのでした。
なんちゅう間が悪いやっちゃ💦
で、やっぱり邪険にもその手を振り払われてしまいます。
チャリ~ン。
床に落ちたコインはバラバラに。
「ああうるさい!お前のキンキン声癇に障るよ。あっちへお行き!!」って💦
当然、彼はガッカリして肩を落としてました。
見かねた忠臣ザグタス?(名前忘れた……)が間に入ってウァーバラトを慰め、ゼノビアに意見していました。
で、秘密を知ったロンギヌスはどう思ったのでしょうか?
パルミラの城塞には豊富な水があり、ロンギヌスはプール?で水浴びを楽しんでいました。
これってかなりの贅沢です。
そこにゼノビアが姿を見せます。裸のジジィが泳いでるって内心思いながら(笑)
「生きろよゼノビア」
ロンギヌスの言葉にゼノビアは驚きます。
何故そんなことを言うのか?という顔をして。
「お前さんなら巨大なローマが滅びる時を見ることが出来るかも知れん。ワシら、歴史に埋もれてゆく男達に代わって……」
なんと彼女を応援したのです。
自分もローマに復讐心を抱いていた、と。
ロンギヌスは、家族と哲学の弟子達をローマに奪われた過去を語りました。
「ロンギヌス……」
と、そこへ突然の地震が起こったせいで、城壁が崩れその機に乗じてローマ軍が侵攻。難攻不落の要塞と言われたパルミラはあっけなく陥落しました。
またローマに負けた……
ゼノビアはクレオパトラの時の悔しさを思い出します。
「もう一度自決するまでよ!」
そこへ大神官ソロンが登場。
「無理じゃ。ゼノビア…… いや、クレオパトラ。今度こそ運命をあがなう時が来たのだ…… その身を黄金の鎖で繋がれてローマに行く時が来たのだ」
バア(魂)転生も大神官ソロンもこの世に存在しない。
これは転生と引き換えに継承される〈女の呪い〉だとソロンから聞かされ、驚愕するゼノビア。
そのソロンの正体とは?元は偉大な女王ハトシェプトだったのです。
ハトシェプトは語りました。
若さ、美しさ、永遠の権力を求めたと。
ハトシェプトもまた、ネフェルティティ、シバの女王と転生を繰り返したのです。ですが、そのツケを払わせられた、と。
その代償は余りにも惨めでした。
絶世の美女と謳われたかつての美貌は失われ、変わりに醜く老い、骨と皮になっても死ねず、永遠に砂漠を彷徨する運命――
大神官ソロンとはハトシェプトの成れの果てでした。
あまりの絶望に絶叫するゼノビアをハトシェプトは嘲笑いました。
「ホホホ、ようやく気付いたか……」
すべてを語り終えたハトシェプトは、やがて砂のように崩れ消え去りました。これでようやく死ねる、と言葉を残して。
ゼノビアは信頼出来る中国商人(名前忘れた……)の助けでユーフラテス川の渡しに到着しますが、そこへローマ兵の追っ手が来ます。
この時、ウァーバラトが取った驚きの行動にゼノビアは思わず歩みを止めてしまいます。
ウァーバラトが勇敢にもローマ兵に向かって行ったのです。
母親の為、自分を犠牲にしようとする幼い我が子の姿に、ゼノビアは何を思ったのでしょう。
まさにウァーバラトが斬られようとした時、ゼノビアは言いました。
「待ちなさい!その子はパルミラ王ウァーバラトです」
彼女は涙を流していました。
「私の息子です!」
あの冷血なクレオパトラが――
ゼノビアは結局ローマに連行されました。
(剣で刺しても死ねない彼女は食を絶っても死ねませんでした)
ローマの大通りで勝利を祝う凱旋パレードが行われ、彼女は黄金の鎖に繋がれて大路を歩きます。
時折よろめきながらも顎を上げた堂々としたその歩きは、威厳に満ちていた、ということです。
……◯◯◯◯年、砂漠を彷徨する大神官ソロン(クレオパトラと思われる)の姿が。
美しさと野望を持ち、男達の血を求める女を探して――それは呪いを引き継ぐ女。
※実はゼノビアは、クレオパトラの墓から自分の遺体(説明する時不思議)の入った棺を運び出しておりまして、中国商人さんに、何処か誰も知らない砂漠に棺を埋めておくれ、と頼んでます。
そして……有名な探検家へディンが楼蘭遺跡でそれを発見した、となってるのがまた良かった!
( ≧∀≦)ノ
美しいミイラは〈楼蘭の女王〉と名付けられてました。
そしてもう一つ。サロメに転生していた彼女はイエス・キリストの生涯とも絡むんですが……キリストとは何なのか!?この物語も大変興味あります。
本当に!素晴らしいストーリーでした!(泣)
なんかクレオパトラ編の時は軽いノリの感じ?の彼女でしたが、ゼノビア編は人間的に成長した感じがありました。
あれですか?人間もワインと一緒ですね。あれ?違う?(^^;)
家臣達も何故か良い人ばっかりだったんですよ。
ロンギヌスはゼノビア親子の助命を条件に斬首となりました。
何で?って(笑)これが不思議でした。
やっぱり男は悪女が好き?いやよっぽどカリスマ性あったんだろな……
この妖女伝説、他にも短編があります。
私は『月夢』『ボルジア家の毒薬』が読みたいです。
『月夢』は八百比丘尼とかぐや姫と一緒になった感じ。
奇想天外なストーリーに驚かされ、ぐっと引き込まれました。
興味のある方は是非に(*´∀`)つ
って小説と全く関係ない話でした……淀川長治さんの映画解説みたい(笑)