『マダム・スケルトン』第62話「告白」を昨日更新しました。
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https://kakuyomu.jp/works/16818622170890889197 )
ついに志織が心を決めて、マサさんにすべてを打ち明ける回です。
誰かになにかを打ち明けるってのは、それがどんなことであれ緊張する。打ち明けたいことを残したままさよならすることが多い人生だった。だからこそ小説では言いたいことを言える人間を書きたいのかもしれない。でも最近は、無理に打ち明けなくてもいいんじゃないかとも思う。すべて打ち明けるのではなく、打ち明けないことをよしとしあえるのがいい関係なのかもな。
先週末は『ルノワール』と『フォーチュンクッキー』を観てきた。どっちもすごく良かったです。
『ルノワール』は小学五年生の主人公の視点で描かれるひと夏の物語。好奇心旺盛な主人公が周囲の大人たちの秘密や本音を垣間見て、すべてを理解できないんだけど、でもなにかを感じてるってのがいい塩梅でした。大人の世界は複雑で生きづらい。大人になってしまうと逆にそのことを感じづらくなるけど、子どもの目からはああいうふうに見えるもんなんだな。笑えて、でも切なくもあるいい映画でした。
『フォーチュンクッキー』はアメリカのフォーチュンクッキー工場で働くアフガニスタン出身の女性が主人公の物語です。辛い過去を持ち、不眠症に悩まされている彼女はフォーチュンクッキーのメッセージを書く仕事を任される。彼女のまわりには何人かいい人がいて、個人的には精神科の先生が好きでした。観た人の背中をそっと押してくれるような映画だった。