私は、原稿を書いている間は、音楽を聴きません。昔は、そのBGMが執筆を助けてくれるのではないか、と思って聴いていたこともありましたが、ただの錯覚でした。まあ簡単に言うと、インプットとアウトプットは同時にはできない、ということです。
ただ、小説を書く上で、音楽の持つ力を借りることは、しばしば、あります。
いま、私の iTunes(音楽管理ソフトです、念のため)には、1万5千曲の曲が入っています。自慢じゃありませんよ。1万5千曲なら、アルバムにすると約1250枚ですから。音楽好きの人で、それぐらいのアルバムを持っている人は、ざらに、います。
で、小説のアイディアを頭の中で転がしているとき、つまり形になる前には、その音楽を、連想しながら続けてかけて、聴いていると、小説の断片のようなアイディアが浮かんだり、雰囲気がつかめたりすることがあります。それをそのまま使うのではなく、いくつかの音楽を組み合わせて、くりかえし聴いてみて、そこから先は執筆活動になるので、音楽は聴きません。
よく、「執筆上のBGMはなんですか」みたいなことを訊かれるんですが、そんな感じで、音楽はレファレンスにはしますが、書いている最中は、聴きませんね。