水淵季里(みなぶち・きり)は、私のデビュー作『夏街道〔サマーロード〕』から、その続編『水路の夢〔ウォーターウェイ〕』、まき直しを図った『夏の鬼 その他の鬼』、その続編に当たる『精霊海流』、また設定をやり直した『ずっと、そこにいるよ。』、これらの作品はみんな、「マンガ図書館Z」で、無料で読めますが、その「マンガ図書館Z」オリジナルの、「何もない、夏の一日。」(これも無料で読めますが、有料ダウンロードもできます)の作品群の主人公です。
最初は、『夏街道』『水路の夢』の続きの三部作で終わらせようとしていたのですが、今回公開した『神の冬、花の春〔アヴェニュー〕』が、初版の事情でいったん筆を置いたので、気になっていました。
気がつくと、私もいい歳で、いつ死んでもおかしくないな、と思ったことから、生前遺作として、いまのところまあ、数百人は確実にいる季里の愛読者の皆さまに、中途半端で失望させないために公開に踏み切りました。
説明が足りないので、前の作品を読んでいないと分かりづらい所もある、と思いますが、どうかお許し下さい。
この小説は、本にするにはちょっと短すぎるので、もし文庫化するとなると、もうひとつ、話を入れないとだめでしょうが、あまりそういう甘い夢は持っていません。それより、ひとつ荷を下ろせることに、ほっとしています。
それではまた。