はじめに、YSLとは何か。
相楽悠太、設楽葉子のイニシャルがYS。その二人のLOVEについての物語だから、この題名にしました。イブ・サンローランとは関係ありません。
さて、主人公は、性行為についてのハードルがだいぶ低いです。女性にモテるから。
でも、彼の中身は空虚で、情熱がない。
女性側にしても、彼のルックスにまず目がいき、彼を自分の都合の良いように利用している節がある。
一般的に、ヒモに引っかかる女性たちには特徴がある。
自分に自信がなかったり、過去に辛い経験があったり、現実に多大なストレスを抱えていたり。
主人公は、そんな女性たちの心の隙間に入り込むが、そんな女性たちから搾取しようとは思っていない。
最愛の母の死後、彼が家を出て、探し求めていたものはなんなのか。
葉子とはこれからどんな関係になっていくのか。
香織という存在が二人にもたらしたものはなんだったのか。
葉子は香織を「私たちの理性」と呼ぶ。
香織には利害を超えて、人を信じる心や、真摯に相手と向き合う心があった。
それは、最後に、由井にも生じ得た心だった。
おそらく、葉子も悠太も、これから互いに自分と向き合って、現実を生きていかなくてはならないでしょう。
大人たちの都合で、翻弄された自分たちの人生を、自らの手で切り開いて、進んでいかなくてはならないのです。
稚拙な文章とストーリーでしたが、言いたいのは、
人は見かけじゃなくて、中身だよってことです。