更新が滞ってしまっていつの間にやら令和の御代も2年目に突入という体たらく。皆さま、いかがお過ごしでしょうか。祖母の喪中ですので新年のご挨拶は控えさせて頂きますが、改めてよろしくお願い申し上げます。
更新が滞っている間にも、色々なことがありました。舞台のモデルとなっている木崎湖でワカサギ釣りを楽しみつつ改めて構想を練り直したり、とあるショッキングな出来事がきっかけで本気で自殺を考えて思い留まったり、そこから少しずつ復活したり、本業の写真では海外の写真公募に作品をエントリーしてみたり(現在審査中)。
ある意味においては、これらの経験もまた、主人公・永井孝次というキャラクターのバックボーンをより深く掘り下げていく上では、貴重なものなのかも知れません。
数日前に上林温泉に行ってきたのですが、その一帯は林芙美子が長逗留した事でよく知られています。そんなこともあって、湯に浸かってからのんびりと「放浪記」を読んでいたのですが、日記の形式を採った文学作品という、我が国の平安朝の御代から連綿と続く流れの中にこの「放浪記」もあるのかなぁ、などと漠然とした取り留めのない思索に耽ってみたり。その宿には林芙美子の書付や夏目漱石の書などもあり、なかなかに刺激的な所でした。近くの角間温泉は吉川英治が長逗留して原稿を書いていたことで知られていますし、ホテルで缶詰ならぬ温泉で長逗留して原稿というのも、ある意味においては最高の贅沢なのかも知れません。