• エッセイ・ノンフィクション

噛みグセ

噛みグセがある。
がぶりと首や、肩や、鎖骨や、至るところを噛みたくなる。
強く、強く。
それは私なりの甘え。
猫がゴロゴロと喉を鳴らすように。
犬がお腹を見せるように。
私は噛む。
がぶりと噛む。
今日のように死にたい夜は、噛むのではなく
噛まれたい。
強く強く、噛まれたい。
あわよくば抱きしめて欲しい。
強く、強く。
あわよくば頭を撫でて欲しい。
優しく、優しく。
あわよくば眠るまでそばにいて欲しい。

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