長編として執筆中の「Gemstone」では、キャラクターの見た目に関する描写を全くと言って良いほど入れておりません。
一応、私なりに思うところがあってこのような形を採ったのですけども、これについては個人的な偏見に満ち溢れた持論に基づいている為、理解も共感も得られないだろうと認識しております。
なんかこう、恋愛要素が大きく絡む本作において、キャラクターの魅力の中に「見た目の良さ」をカウントしてほしくなかったと言いますか、「美男美女だから成立する物語」にはしたくなかったと言いますか、ううん……。
例えば、女性向けの恋愛モノでよくある、男性が余裕たっぷりで笑いながら強引に迫ってヒロインを振り回す! みたいなのって、イケメンだからギリ合法みたいなところがあるじゃないですか。
実際に自分が他人からそんなことされたら、なかなかの恐怖体験なのではないかと……(-_-;)
あるいは、見詰めるだけで周りの男性が全員漏れなくヒロインに惚れてハーレム完成! 溺愛上等! みたいなのも、ヒロインが絶世の美女だから起こりうる現象なわけで。
モブキャラが同じことをしても、同じ結果にはならないのですよね? きっと。
ストーリー上、その設定が絶対に必要な作品なのであれば何も問題はないのでしょうけれど、少なくとも拙作においては欠片も必要のない要素です。
主人公はハーレムを作れるような美女という設定ではないし、他の男性にモテる必要もありません。
作中世界でたった一人、相手役であるリューにだけ、どこまでも深く突き刺さる女性であれば良いのです。
ヒロインの仕事はそれ一つで十分だと思っています。
要は、「外見じゃなくて内面で惹かれ合ったんだよ~」という部分を強調したくて書かなかった、ということですね。
美男美女設定ではないにしても、見た目の描写を入れるとなると、どうしても見目麗しく描きたくなってしまいそうだったので、じゃあもう入れなくて良いや! という結論に至りました。
そして、メイン二人の見た目を書かないのに周りのキャラだけ詳しく書くのもおかしいよな……とも思った為、誰も書かないという暴挙に出ました。
「笑った顔が魅力的に見える」みたいな描写は入れたのですけど、それと「見た目の良さ」は、必ずしもセットになるものではありませんので、セーフかなと。
人間誰しも、仏頂面より笑顔のほうが素敵ですから(*´▽`*)
……と、長々語ったこんな理由で見た目の描写を入れないまま物語が進んでいるのですけども、読む側としては、やっぱりキャラの見た目が詳しく分かったほうが、没入しやすかったりするのでしょうか。
書いていないというだけで、全く考えていないというわけではないので、ご質問や苦情が挙がるようであれば、設定資料集のような形でどこかにまとめて掲載することも吝かではないのですが、今さら必要ですかね?
このまま完結まで逃げ切れるか……?(; ・`д・´)