https://kakuyomu.jp/works/1177354054889825604/episodes/1177354054889963633彼の中の時が止まる、目の前の男が何を言っているのかわからない、瞳に映る鮮やかな景色がモノクロの砂絵になって行く様にその色彩が抜け落ちて行く…そんなはずがない、だって俺は…記憶がある…祐真として生きてきた記憶が…
『記憶なら、コイツもあるぞ?なぁ、お前が祐真なら…お前を祐真足らしめる物は何だよ…お前の核は何だ?
コイツがお前の目から悪と思う事を働き、お前の価値観で善を正義を行なったからお前が本体か?笑わせんなよ…お前はただ、浸ってただけだろ?コイツが苦しみもがき、自分を見失う姿を見て安心していた、自分が本人だと…自分が祐真だと、だから上から物が言えんだよな?説教できるんだよな?コイツの存在がお前に余裕を与えてたんだよなぁ?哀れな奴を見下げて安心してたんだよなぁ?自分は良い子だって、選ばれたのは自分だってなぁ?』
「…違う、違う…ちがう、違う違う違う!だっておかしいだろ?コイツはやっちゃいけない事やったんだ…それを俺が救った、俺が助けてやったんだ…俺がやらないとコイツは悪人になってたんだ…一部だから操られてたから…俺が助けたんだ!!」
読んでくださる方に感謝し、この物語に費やしてくださった皆様の時間がより良い物になる様努力します。