https://kakuyomu.jp/works/1177354054889825604/episodes/1177354054890098827漆黒の閃光と純白の閃光が互いにぶつかり合い、打ち合うごとに火花を散らしその命の叫びを競い合う様に主張を続けている最中、その様子を真剣な面持ちで眺める歴戦の英雄が二人。
『……わかってはいたが、改めて見ると、全っ然ダメだな!ははは』
「うむ、まあ素人同然なのだ、仕方あるまい…貴殿は何故、彼をあの様に?」
必死に攻防を繰り返す二人を、若干ため息の混じる表情で見つめながら『エリヤ』は感慨にふけっている様子だった、まるで愛しい子を眺める父親の様な眼差しにギデオンは思う所を口にする。
「立ち入った事を聞くが、紅月祐真とは貴殿の…」
ギデオンの質問に対し、苦笑いで肩を竦め『エリヤ』は自ら語り出す。
『分かたれた世界…マナを失った世界には俺の他にも、配下や俺に賛同した人々が多く持って行かれた。だが俺以外、誰一人覚えていなかった…このセカイの事も、俺のこともな』
皆さんの貴重な時間を有意義な時間にさせていただけるよう頑張ります。