平成から令和になる前に正義編完結目指して三日連続更新(予定&目標)です!!
というわけで明日もアップ予定で頑張ります!
不思議なものだ。
人間にしか生み出せない物がある。
『目覚まし時計』はこう言っていた。
「僕らなんて工場生産の製品みたいなものさ。一定の目的に向けて生み出された完成品」
「しかし人間は同じ工場内で生産した部品をかき集めて不完全な製品を常に持ち歩いているのさ」
「壊れやすいし、不具合だってしょっちゅうさ。なのに何故か年月を経ていくと個性が出てくる上に、新しい物を生み出してしまう」
「まさに奇々怪々さ。まあ『星』を守る僕には関係のない話なんだけどね」
「でもそうだね……今はこの『体』を借りて持ち主の知識等を得ているせいかな。少しはわかる気がするよ」
「君もいつか人間の体を借りてみたらどうだい?君は僕と違って人間から「与えられた物」があるんだしさ。僕よりも理解が深まるかもしれないよ」
心臓を借りたが、結局は理解に及ばなかった。
やはり「心」とは曖昧な物だ。ああ、しかし――それでも。
私も少しは少年が望んだような正義の味方になれたのだろうか。
この思考も元の場所に戻れば溶けて消えてしまうが、少しの間だけ保っていよう。
全く難解だが、感情的に喩えるならば、悪くはないのだから。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054885803826/episodes/1177354054889383172