武濤大洋

大好きな人のために、少々間違えた方向に一生懸命になっている主人公・リディアが愛らしい。 傷つき悩み、成長する過程も、彼女の心の叫びがコメディタッチで重くなりすぎずに読むことができ…続きを読む

主人公は42歳。壮年期の「おじさん」だ。 ペコペコニコニコと愛嬌だけでここまで世渡りしてきたという、メタボ気味の普通の会社員。「ものすごい能力を持った主人公の解説役」とかやってそ…続きを読む

「神」という崇高さと「5丁目」という身近な言葉が不思議に響き合う題名に惹かれました。 かつて十字路で悪魔に魂を売った引き換えにギターテクニックを得た伝説的ブルースミュージシャンのロ…続きを読む

現代日本を舞台にして、伝承や都市伝説に近いようなゾワゾワする不気味な話の短編集……かと思いきや、香木という共通する小道具が出てきて「おやっ？」と期待値が高まります。つながっていない…続きを読む

探偵事務所の地天馬鋭の元へ、今日も花畑刑事が事件を持ってくる。”私”はその記述者として、事件のあらましと地天馬の鋭い推理を聞く。アリバイ工作や交換殺人など、さまざまなタイプのトリッ…続きを読む

山間の集落、大きなお屋敷と込み入った家族構成、四年に一度の秘祭、そして巻き込まれるように村にやってきたカメラマンの主人公。祭り見物にやってきた終夜という青年もなにか曰くありげで、宿…続きを読む

怪奇現象を取材・配信する『わんだほーえくすぺりえんす』の漣、ミサオ、ゆーた。彼らの周囲で起きた怪現象・怪事件の短編集。概要欄のとおりサクッと読める長さですが、時にほっこりするような…続きを読む

航が夢で見た少女碧は“夢”ではなく、他人の夢の中を自在に行き来できる実在の人物だった。航と碧、それぞれの人生が互いに進んだ先に待ち受けるものとは…？碧が夢の渡り方を教えてしまった菫…続きを読む

訪問介護で働く北川愛理は、心の通わない妹の理子と二人暮らし。彼女が担当する倉田さんは趣味で絵を描く穏やかな老婦人だったが、ある日展覧会から戻ったという自作の絵画を一緒に見ているうち…続きを読む

オカルト雑誌サタンの編集黒沼は、自称魔女の召喚魔術と大学のオカルトサークルの黒魔術を立て続けに取材する。どちらも失敗に終わったと思いきや、サークルの学生が亡くなり彼女は警察から事情…続きを読む