息抜きにM・ナイト・シャマラン『オールド』をレンタルした。
こう書いて褒め言葉で通るかわからないが、相変わらずジャンルからして何と言っていいかわからず「カテゴリー:シャマラン」で面白かった!
勧め方に迷うし勧める相手を選ぶが、とりあえず見る前の心構えとして、ホラーではある。SFでもあるが、定義が難しい。
しかし彼の映画は紛れもなくヒューマンドラマだ。毎度「人」にフォーカスしているのも好きなところ。
今回は「人生は短く、大切なのは赦しと愛だ」というのが大きなテーマで、他に「子は勝手に育つ」「家族と友達を大切に」みたいなメッセージを受け取りつつ、「うえぇぇぇ!」と怖がりながら見た。この、感情めちゃくちゃにされるところも好き。
危機に陥った時、たとえしばらくパニックになったとしても、最後は心に平穏を取り戻し乗り越えることができるのは、どれだけ自分の中に愛があり、自分と相手を赦し、状況を受け入れることができるか。
受け入れられれば乗り越えられる。これに尽きるのではないかと思った。
批評家たちはこの映画に何と言ったんだろう。困ったんじゃないかなぁ。なんだかそれさえ楽しくなる。
首を傾げる部分もあるんだけれど、それが監督の味になっていて、もしももっと整理されていたら面白くないんだろうと思ってしまう。
あと、なんとなくの印象だけど最近は子供の描き方が生き生きしてきてるような気がする。今回のトレントとイドリブの可愛いこと。
あるジャンルの構文の上に乗せながら、そこに別の視点を与えていく手法も好きだ。まだまだ拙いが、挑戦してみたのがこれ。
『峰岸大輝が死んだ』
https://kakuyomu.jp/works/16816700426151504467/episodes/16816700426151533486「ミステリー風青春群像劇」と呼んでいるが、犯人探しをしながら読み進めているうちに、だんだんそんなことよりも友情について思いを馳せていくようになる……といいなと思って書きました。