寿　丸

〈星見（ほしみ）の庭〉—— そこでは一生に一度だけ、どんな願い事も叶えてくれるという。 善人も悪人も関係なく、あまねく人々の願い事を。 もし、本当にそのような場所があったと…

戦国時代の真っただ中、とある村は危機に見舞われていた。 〈からくり〉という機械人形に乗った、侍くずれの〈野盗り（やどり）〉が襲ってきたのである。 少年ワカは〈からくり〉に乗り…

障害者を創作物（マンガ、映画、小説など）に出すにあたり、様々な事情で尻込みをする人は多いと思われます。 なぜか？　当の障害者本人、もしくは団体からクレームが来るのが怖いからとい…

養護教諭である狭間（はざま）光一はある日、時計を模した巨人に襲われた。 間一髪のところで助けてくれたのはツバメのようなロボット、ヨルワタリ。 そしてパイロットは光一の姪である…

鬱を患って十数年。 徐々に自分のことを、社会不適合者だと思うようになった。 実家には帰れないし、帰りたくもない。 毎日、一人だけの夜が来る。それが段々と怖くなる。 自分の…

やる気がない、努力しない、向上心もない、友達もいない。 適当に転生して、モンスター相手に無双して、ハーレム作って…… そんな風にぼんやりと考えていた幾（いくつ）の前に、謎の少年…

自分は聴覚障害者だけど、「ろう者」が嫌いです。 もちろん中にはいい人もいるけれど、それでも嫌いなもんは嫌いです。 日本手話？　ろう者の歴史？　手話とろう者の地位向上？ 知っ…

耳の聞こえない狼山咲は、健聴者の犬塚六歌に恋をした。 太鼓を通じて知り合っていくも、咲は自分の障害を引け目に感じている。 そして六歌にもまた、彼女なりの事情を抱えている。 …

オペラ座の怪人〈ファントム〉の事件から一週間後。 ミドリはひょんなことで道化と再会する。 しかし彼はいつもの白い仮面をかぶっておらず―― 「マスカ・レイド」短編。

仮面をかぶった犯罪者、〈マスカー〉がはびこるようになってから十数年。 いまや仮面は犯罪の象徴として扱われるようになった。 そして新たな事件が起こる。〈ファントム〉という名の怪人…

障害者は善人じゃない。 そのことを証明するエピソードありますよ。 まぁ、これを読んで幻滅して下さい。

障害者は聖人じゃないってことを、一人の人間から暴露。 え、みんな知ってる？ それならいいです。

尊敬しているH先生が亡くなられた。 先生の研究室に残された黒い金庫を開けてみようと私たちは四苦八苦する。 思いつきでとある番号を入れてみると、開いてしまった。 なぜこの番号で…

大学で心理学を学んで三か月。 Ｈ先生は優しく丁寧な口調で、学生たちに難題を吹っかけてくる難儀なお方である。 さて、今回のお題はなんだろうか。

黒星フカミは病んでいる。何かあればすぐに「死にたい」と言う。けれどステージに上がるとフカミは最高のパフォーマンスを発揮してくれる。これはマネージャーである僕とフカミとの物語。

聴覚障害者として生を受けて三十年、「俺」は自分の障害にも性格にも容姿にもそれなりに受け入れていた。 そんな「俺」が今までどうやって生きてきたか、今どうしているのか、これから何を目…

「私」は息抜きが下手だと同僚から評される。 そのことを多少コンプレックスに思っていた「私」は、同僚に息の抜き方を聞いてみることにした。 そこで彼から得られたものは――。