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狼と踊る男

自分の進路について向き合うことになったあの頃。
自分は何者なのか、自分が何者になっていくのかという問いに答えを見出せず、漠然とした不安を抱えていたあの頃。
そのテーマで物語を書こうと考えていた時、ふと思い出した一本の映画がありました。

映画『ダンス・ウィズ・ウルブス』は、ネイティブ・アメリカンの人たちから〝狼と踊る男〟と呼ばれた主人公と部族の交流の物語です。部族の習慣として彼らは互いを〝呼び名〟で呼び合います。
〝蹴る鳥〟〝風になびく髪〟〝拳を握って立つ女〟

自分で自分の呼び名を決めるとしたら、どんな名前をつけるだろう。
価値観、こだわり、なりたい姿……自分とは何者かを一言で表す呼び名とは。
次回作の構想はそんなところから始まりました。

来週より投稿を始めます『ワカンナをさがして ~タイリク横断列車と四つの国~』では、その〝呼び名〟のことを〝ワカンナ〟と名付けました。

あなたは一体誰ですか?
あなたは一体何者ですか?
どんな人だと呼ばれたいですか?

ワカンナ?(わかるよな?)
ワカンナい(わからないよ)
ワカンナ!(わからないと)

物語はそのワカンナを探し始める14歳の少年の話です。
初回の1月22日は3話まとめて。翌週より毎週月曜日に1話づつ投稿いたします。

さて、主人公の少年はどんな旅を続けますやら。
最後までよろしくおつき合いください。

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