時代物を書く時の大きな壁、そう、時代考証。
その時代が好きだから、と思って物語を書こうにも、当然その時代を生きていたわけではないのでどうしても騙りがでてきます。
例えば平安時代の貴族のお風呂については毎日入らないし、不潔さからくる体臭などをごまかすために衣にお香を焚き付けていた、なんてなにかの文献か記事にはあるんですけど、それを忠実に書いてしまうと現代に生きる人々からしてみればあまり受け入れられませんよね。(そういう嫌な部分を隠すために雅やかな文化が生まれたところもあるので、それも含めて平安時代を知るたびにめっちゃ好きだなと実感します)
なので時代考証はできるだけ忠実にしつつも、読み手の気持ちに合わせて読みやすく書きたいなと思っていますし、正直調べても分からないことのほうが多いのでファンタジーだと思って読んでもらいたい気持ちもあります。難しいものですね。
ちい姫だって色素の薄い髪で癖っ毛ですが、当時でいえば黒髪直毛であるべきなんですよね。でも当時、色素の薄い髪や癖っ毛の人がいなかった、とも言い切れない。
そのちょっとした可能性に夢見て、アクセントになっていればいいなと思います。