こんばんは、古間木紺です。感想が書ける人間になりたくて、さいかわ葉月賞に投稿された作品ひとつひとつのいいところを個人的にまとめて数日が経ちました。
今月23日18時までに投稿された作品を全て読んでいいところをメモしていたところ、テーマ(今回の場合はお題)の扱い方で気づきを得ました。
今回はその備忘録です。
【注意】
※各作品のいいところは個人的にまとめているだけで、本ノートには書いていません。特定の個人や作品だと分からないように書いていますが、不備がありましたらお知らせください。
※個人的に勉強になったことを書いているだけで、犀川さんをはじめとする選者のみなさまとは一切関係ございません。よろしくない場合も一報いただけると助かります。
【注意おわり】
私が葉月賞からの参加なのと、そもそも与えられたテーマで何かを書くのが初めてだった(今まで「自分が」書きたいテーマでしか書いてきませんでした)ので、テーマとの向き合い方が分からなかったんですね。
それでも、「あなたなりに解釈した夏を出してくれ」ということなんだな、と拙作が生まれました。
さいかわ水無月賞の結果発表のさいかわママ(
https://kakuyomu.jp/works/16818093078231847322/episodes/16818093079534739785) が非常に参考になりました。この場を借りてお礼申し上げます。
「あなたなりの夏を出してくれ」というのもそうですが、投稿作品のいいところを見つけているうちに、「夏じゃないと成立し得ない話を出してくれ」ということでもあると気づきを得ました。
夏じゃないと成立し得ないというのは、夏あるあるを入れたら、あるいは夏特有の出来事や物を入れたらよい、ということでもないように思います。
今回のレギュレーションと絡めて言い換えるなら、どうして夏をテーマに書きたいのか(さいかわ葉月賞のテーマがそれだから、というのはあるけれど)、自分がテーマにしたかった夏が何なのかを、読者に分かるように小説という媒体で表現しなければならない、というような気がします。楽しいね。
※完全に余談ですが、「自分がテーマにしたかった夏」が「自分なりに解釈した夏」でもあると思っていて。というかそうであったら嬉しい。
話を進めます。投稿作品を読んでテーマの扱い方を学んだと同時に、「夏じゃなきゃダメなんだ!」をどう出力するかの方法もいくつかあることに気づきました。めちゃくちゃ勉強になる……!
私が見つけられた方法は次の2つです。
① 登場人物にとって、夏じゃないといけない理由がある。
→その理由が、書き手の解釈の夏を表している。
②物語の時期・時間設定上夏以外は考えにくい。
→その時間・時期じゃないといけない出来事や物が、書き手のテーマにしたい夏を表現しやすい/している。
犀川さんはじめ、選者のみなさんがどう選ぶのかは知りませんが、もし私が審査員だったら、この2つの両方あるいはどちらかがあるものに賞を授けたいです。
とはいえ、夏あるあるや夏特有のイベントを入れただけでも良いことはあると思うこともあります。
もし夏あるあるの〇〇を書きたい!という思いが小説で表現できていれば、「この話は夏じゃなきゃダメなんだ!」というのは読み手に伝わる気がするので。自分の好きなものを小説できちんと伝えられるのって強いと思います。好きを突き詰めるのだいじ。
ただですよ。こいつ言ってることブレブレやなと思うかもしれませんが、「夏じゃないと成立し得ない作品を出してくれ」はかなり重要な気がしています。
前回のさいかわ水無月賞の結果発表ページを拝読させていただいて印象に残っているのは、チャーハンを欲しがってたらチャーハンじゃないといけない、という部分です(ざっくりとしたまとめで申し訳ないです)。
たぶんそれは、米と細かく切った野菜とハムなりソーセージなりが揃っていればいいわけじゃない、ということなんじゃないかな、と。これだけではチャーハンなのかピラフなのかバターライスなのか、はたまたオムライスかもしれないじゃないですか。食べてみて初めて、えっピラフ!?になりかねない。
今回のお題に話を戻すなら、夏特有のイベントだけがあっても、必ずしも表現したいことが理解されるわけではない、ということです。時期設定が夏だけど、本当に夏じゃないといけないの?と思われかねない。そうことじゃないかもですけど。
そんなこと言ってもみんながチャーハン作ろうとしたら、みーんな同じ味のチャーハンでつまらねぇ!と思うかもしれません。だけど、本当に同じ味になるのかな、と思います。
少なくとも、私が作るチャーハンと父が作るチャーハン、母が作るチャーハンの具材や味は異なるし、冷凍チャーハン、ファミレスのチャーハンもそれぞれ違う。
きっと創作でも同じだと思います。もちろんボーイミーツガールもの、青春もの、などのように被る部分はあるでしょう。
けれど、なんとまあ全くストーリーが一緒で、ということはなかったはずです。ひとつとして同じチャーハンはきっとない。
選者の方々は、あなたなりのチャーハンを求めているような気がします。内容で勝負というのもそういうところかもしれません。超高級食材を揃えたからといって万人受けするチャーハンになるとは限らないように。
自主企画に興味深いものがあるぞと参加したのがきっかけですが、こんなに勉強になって楽しいと同時にありがたい限りです。
参加者の方で、投稿作品を読んで勉強になる!とおっしゃっていた方を見かけたのですが、それにめちゃくちゃ共感します。
私の勉強になったところはここ!と共有したくて今回の近況ノートを書きました。執筆モチベーションがより上がって頑張れそうです!