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【ソラとチハルの千アヤ講座 Vol.6】「妖の種類編」

※この企画は勢いで執筆しています。ご了承ください。




「空とー」
「千春のー!」
「「千アヤ講座ー」!」

「というワケで第六回、今回は妖の種類についての解説ッスね。一括りに妖と言っても細かい分類があるので」
「私は九十九神で千春は鼬、と言ったように種別となるとあまりにも多岐にわたるからな。もう少し大きな括りで解説していこう」

「今回はガッチガチの解説ッス」

【前提として】

「妖の定義として妖力と意思を持つ者を妖と分類する。九十九神に至らぬ妖刀や雲外鏡は妖力こそ宿せど意思を持たない為、妖には分類されないという事だ。私は妖刀だが九十九神として意思がある為に妖の分類に当て嵌まる」
「……ややこしくないスか?」
「我等や人間のように考える頭があるなら妖、という認識で構わない」

【死霊系】

「人魂や幽霊等が属する、死者の念が妖となった存在ッス。妖の中では下位に属して妖力も弱いんですが、「霊体」と呼ばれる妖力エネルギー体には物理的な攻撃は通用しません。幽霊は触れないってよく言いますよね」
「魔力や妖力を用いた攻撃は効くのだがな。私のような物理一辺倒は少し分が悪いのだ」

【鳥獣系】

「俺みたいな鼬や響さんみたいな雷獣が該当する、簡単に言えば獣型の妖ですね。他の妖と比べると速度に優れる方が多い気がします」
「強い、速い、五感に優れていると相手取るには厄介だ。思えば千羽の妖は鳥獣系が多いような気がするな」

【亜人系】

「佑介殿のような赤鬼、他にはのっぺらぼう等が当て嵌まるな。人の様に発達した四肢を持ちながら異形を備えているものは亜人系に分類される」
「パワーに優れる上に武器も持ち出して来ますからね。ま、俺みたいな人型に化けれる鳥獣系も使うんスけど」

【人型系】

「涼葉殿――雪女等が該当する。亜人系と比較して人と遜色ない外見を持つ妖が分類されるな」
「器用、そんで妖力の扱いに向いてる方が多い気がします。実力者多いんスよね」

【憑物系】

「ぬりかべや一反木綿等、非生物に怨念や妖力が宿り、意思を持って妖となった存在だ。一応私もこの分類となる」
「ここは結講ピンキリッスね。人体理解が意味を為さないと羽生さんが嘆いてましたっけ」

 ▶九十九類

「物品に妖力と思念が宿った物の内、思念が負の感情でない場合は人型へと変化する。私のような九十九神だな」
「この場合は人型とするか憑物とするかで意見が分かれますが……ま、今する話じゃないッスね」

【異譚系】

「怪談や人の想いが言霊として流れ着き、妖としてのカタチを得た存在です。赤マントみたいな近代の怪談が『妖として確認された場合』、この異端系という分類となります」
「ラン殿も言霊という事らしく本来は異端系となるのだがな。……彼女のような存在は前例が無い。白部の妖が嘆いていたよ」


【半妖】

「人間と妖のハーフ、イレギュラー中のイレギュラーです。基本的に妖力の総量は純粋な妖の約半分となり、妖としての外見は受け継がない事が多い――つまり見た目だけは人間と変わんないって事ッスね」
「……よほどの事がない限り妖は異種間での生殖活動は行わないのだが、時折物好きもいるようだ。演技が悪いだの半端者だのと人間にも妖にも嫌われるケースが多い。……凪殿も苦労したのだ」

【おしまい】

「……当然、この分類はほんの一部ッス。ついでに言うと今上げた特徴が類似の妖全部に当て嵌まるってワケじゃないので」
「言ってしまうと無理に覚える物でもないからな。頭の片隅にでも覚えておけば理解が深まる程度の話だ」

「という事で今回はしっかり解説していきました。それじゃまた次回!」
「……長々とお付き合い頂き感謝する」

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