水戸での出張ももうすぐ終わり地元に帰る。
予定していた日程よりも一月早い終了で苦い仕事となってしまった。でもそんなことはどうでもいい、水戸にいる間、仕事以外は楽しくて晩酌などしない人間がつられて飲むようになった事に驚いている。その人とは一緒にいて空気が冷たくなる時がある。それは嫌な事と言うわけではなく、自分自身がその人を意識した時不意に起こるモノで冷静さを欠いた自分自身の防衛意識みたいなモノだと思う。ちょっとした仕草に戸惑い、嬉しくて、彼女の言った事を口実に夜中に車を走らせて会いに行ってしまう。
バカじゃんとか思って可笑しくなる。
2人でカフェに行きコーヒーを飲むだけでも、LINEでこんなに長いこと会話することも不思議でハッとした。もうすぐ日常に戻る。こんな気持ちもきっと覚めてしまう。この水戸での日々はきっと夢なんだと思うんだろうな……
数年後に本当に夢に見て僕は泣いてしまうかも知れない。