連載が長期にわたると、往々にして読者数が減少する傾向にありますが、変わらず読んでくださる方々、そして新たに作品をご覧いただいた方々には、感謝しかありません。すごく励みになります。有難うございます。
ただ、本文だけでは読者にとって退屈かもしれないので…(それ、ダメじゃん!)
えっと、そこで、連載中の二つの作品、『アイアリス・レジェンド』と『Reversal』を書く際に参考にしている作品やメディアについてご紹介したいと思います。
特に『Reversal』では、私自身もあまり知らなかったスラム街の問題に触れ、書き進める中で学ぶことが多いです。
『アイアリス・レジェンド~虹の女神と闇の王』の執筆にあたっては、小野不由美さんの『十二国記』から大きな影響を受けました。
内容や舞台背景…全然違うじゃん(笑)
けれども、『十二国記』の王と麒麟の関係性に触発され、レインボーヘブンの王(ゴットフリー)とレインボーヘブンの欠片(ジャンなど)との絆を描きたいと思いました。
また、まだ公開前の登場人物の一人、BW(ブルーウォーター)に関してのエピソードですが(ちょっとネタバレ)、萩原朔太郎の詩『天上縊死』からインスピレーションを得た話もあります。
結局のところ、様々な作品からヒントを得て、書いているのかなという感じです。
ファンタジー小説『アイアリス・レジェンド~虹の女神と闇の王』はこちらでお読みいただけます。
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https://kakuyomu.jp/my/works/16817330662091110912 次に、私が勝手に「サイバーパンク、社会派ミステリ」と名付けている『Reversal』についてですが、この作品に登場する多重人格者やスラム街の描写には、以下のメディアや書籍が非常に役立ちました。
選んだ資料は古いものが多いため、現代的な形に修正しながら書いている次第です。
多重人格に関する小説『シビル―私のなかの16人』 は、1974年に実際の多重人格者シビルの治療を描いたフローラ・R・シュライバー博士の小説風ノンフィクションです。現在は絶版となっており、当時の治療法や多重人格の概念が今とは異なる可能性がありますが、非常に興味深い内容でした。
そして、近未来都市ルナシティにおいて、連続殺人犯リア・バリモアが収監された地下10階の重犯罪拘置所。そこに隣接した逆三角形の超深層ショッピングモールは、メキシコの建築家エステバン・スアレス氏によって実際に設計された『アース・スクレイパー』を基にしています。小説の中で、敵に狙われたアダムが逃げ回った場所がここです。
『アース・スクレイパー』は現在はまだ設計図の段階だそうですが、いつかその建築物が実現するのを見てみたいものですね。
スラム街については、【VICE JAPAN】がYouTubeで公開していた番組が参考になりました。【VICE JAPAN】は危険な場所への潜入取材で知られるメディアでしたが、広告収入の減少により倒産し、その後アメリカの投資会社に買収されました。
コロンビアのボゴタにあるスラム街の「マンホールチルドレン」についてのルポは、11年前のものですが、見応えがありました。現在は状況が変わり、マンホールに住む子どもたちはほとんどいなくなったと聞いています。政府の努力により、スラム街も変化しているようです。これらの変化も小説の最終章で触れたいと考えています。
『下水道の子どもたち』については、こちらのチャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=Prd6g4HwPS4でご覧いただけます。
また、ルポライター早坂隆さんの『ルーマニア・マンホール生活者たちの記録』も、2010年に発売されたものの、小説の主人公アダムとマンホールチルドレンとの対話の描写の参考にさせていただきました。
世界中にはまだスラム街が存在しますが、それらは変化しつつあります。これらの変化にも、小説の最終章で触れていきたいと思いますので、興味のある方はぜひご一読を!
サイバーパンク、社会派ミステリ小説『Reversal』
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https://kakuyomu.jp/my/works/168173306675219003072作品のイラスト、添えました。今後ともよろしくお願いいたします。