裸にすることが一番ではない。
晒せばよいと言うものでもない。
むしろ、裸よりも心の方が奥側にあって、物理的な限界の簡単な向こう側で、そこにある心をもうちょっと、剥くのだ。
傷付きたくなくて隠したり、何かぶったり、格好付けたり、私はどこかでしている。
その弾幕的雑音が、前よりもうるさく聞こえるようになった。
自分のだ。
物語を作ることは虚構を構築することだから、必ずノイズが入る。それを取り除くことは出来ないだろうが、偏光のように色味を統一することは出来るのではないか。
心を剥いたら出て来る色でそれが出来るかも知れない。
だが、それが目的ではない。
物語そのものが、もっと、血肉で出来た怪物になるのではないかと思うのだ。
私は怪物を生み出したい。
小綺麗な人形など要らない。
だから剥け。
心を剥け。