現在、『リフレクション』のやり直しをしています。
進捗状況は四割り程。年内に完成させようと思っていたのですが難航しています。
二万字強、四百字詰め原稿用紙だと百枚くらいを想定していた話を、『最可愛』に参加するべく、一万字にまとめて作りました。カクヨムコンの短編に出そうとは考えてませんでした。
もともと考えていた内容は、『蹉跌の彩り:一ノ瀬彩の忘れ物』と、この後書く予定にしている話の間の出来事だったので、後日談と前日譚を兼ねた作りにするのがいいのでは、と思いました。
書いている途中、二万字以上になると気づきました。全部書き終えてから推敲で削ればいいと思っていたのですが、それではカクヨム甲子園の結果が出る前に完成させるのは無理だと思い、想定していた話の路線変更を決めました。
最初に考えた話も、内容をかなり詰め込んでいたのに字数をさらに半分にしなければならず、伏線や場面をカットし、主人公を一人にして前に向かって進んでいく展開にし、なんとかまとめました。
二年半ほどの出来事の内、前半を集約、残りは全カット。説明的なモノローグでラストをまとめる形にするしか方法がありませんでした。
作ろうと思ったのは、『蹉跌の彩り:一ノ瀬彩の忘れ物』の主人公に問題があったからです。
人が生きていくためには、どんな生き方をするのかという「信念」と、なにをして稼ぎ食べていくのかという「将来」、二つの考えが必要です。信念は手にできたものの、どんな仕事をして生きていくのかがない状態で物語を終えたのです。
記憶を失い、周りの人たちと一緒にいるために同じこと、勉強をしてきただけなので、自分がやりたくてやっているわけではないし、やりたいと発露した思いもすぐに潰されているので、自発的に持てない主人公なのです。
信念を元にどう生きていくのか、どこへ向かっていくのかを描くのは必要だと思い、『リフレクション』の話を作ろうと思い至った次第です。
犀川さんをはじめ、コメントに感想を寄せてくださった内容をみても、出来が良くなかったのは否めません。そこで、当初予定していた内容に近づけつつ、一万字にまとめ直すことにしました。
人称を変えて描写や比喩を書き加えながら再構成するのは、手間はかかるけれどもできると思います。ただ、ワンシーンを追加しなければならないので、文字数を大幅に削る必要があります。
必要なものを残し、ダイジェストではなく読み応えあるものにしなければなりません。ドリフト走行しながらカーブを曲がって対向車を追い抜こうとするようなもので、ちょっと難しいです。
いま、そんなやり直しをしています。