主人公のカナタって当初の設定では「叢雲カナタ」だったんですよね。異名が剣狼なのはその名残なんです。平和な日本で育ち、軍隊経験皆無の主人公が精鋭部隊に入隊するのは「天賦の超人」だから、という理由付けでした。
色々考えた末、素質はあるけど弱い主人公が苦闘しながら成長し、仲間との絆を育んでゆく物語の方が世界観に合ってると思い直し、「天賦の超人」から「成長する怪物」に主人公像を変更しました。ですので爺ちゃんから託された転生のキーアイテムも、剣の束頭から外した宝玉ではなく、勾玉に変えた訳です。
主人公が一般兵から最強軍人に到る過程を書くとなると大長編になると予想がつき、小説執筆が初めてだった私は「大丈夫かねえ?」と危惧したのですが、書きたいモノを書きたいように書くというポリシーに沿う事にしました。私自身が楽しくないと、完結まで書き続けられないですからね。
そして、アホみたいにキャラを登場させた挙げ句に、登場させたキャラクター達が勝手に突っ走り始め(サクヤなんかがいい例です)、こんなカオスな長編作が誕生、と(笑)
でも、満足しています。カナタが死神みたいにド素人無双をやっても、たぶん面白くなかった。先輩部隊長達に師事し、悪戦苦闘しながら現在の強さに到ったカナタが主人公で正解だったと思ってます。
まだまだ先は長いのですが(本当にどこまで引っ張る気なんだ……)、最後まで読んで頂けるよう頑張り……いえ、楽しみますね。