六作目『デジタルツインで開拓無双~メタバースの向こうは異世界でした~』は『転生錬金少女のスローライフ』の完結直後に十月忙しくなるまでの隙間時間を利用して急いで書いたものだったので、ある程度時間制限がある中での執筆でした。
内容としては、デジタルツインとかメタバースとか、仕事がらみで調べていた内容をファンタジーテイストにしたもので、現実ではデジタルツインからのフィードバックがないところを神様パワーで辻褄を合わせることで、職業経験とか戦闘・魔法に関して成長チートを発揮したり、作中でも記載した通り六万五千人月とかいう「人月」作業に関して効果のあるスキルを持っていたらどうだろうというアイデアでした。
でも最近調べた感じだと、メタバースとかデジタルツインとかを小説を読むような文系に訴求するのは前提知識的にまだ厳しいものがあるかと、ガートナーとかIDCのVRの市場規模のグラフを見て思った次第です。
まだVTuberとかの方が親しみ深いという事ですね。メタバースとVRMMOどう違うんだ的な? 現実のVRゴーグルは、まだまだ一般普及しているとは言い難いものがあります。
それはさておき、これを書き始めた頃は気がついていませんでしたが、内政とか開拓ものはストーリー展開というよりも、いかに計画通り開発していくかに重点を置いているのか、「ガントチャート」を用意して何歳までに周囲を開拓して何歳までに貿易して〜とか、やってる事がマネジメント感覚だから自分にとって計画が立てやすかったのだと気がついた作品でした。
それと同時に、開発し切ったらどうするのか、便利にし尽くしたらどうするのかというスローライフものにありがちな悩みに直面していました。
この六作目の後に手がけ、半ば強引に終わらせた五作目の『転生聖女は聖杖職人』で初めて「ストーリー」を持った話を書こうとしたのではないかと後から気がつくのでした。
そんな自身の弱点に気がつかされた五〜六作目ではありますが、これを習作として、またスローライフものや開拓・内政ものを懲りずに書いていきたいと思います。
ではまた。