「明日の僕に伝えたいこと」完結しました。
https://kakuyomu.jp/works/16817330658794139258過去作なのでタグもつけず、企画もTwitterでの宣伝もせずでしたが、思ったよりも多くの方に読んでいただき感謝でいっぱいです。
以下、あとがきです。
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10年くらい前に、個人サイトで公開していた作品でした。
自分なりに一生懸命向き合って描いたものなので、ここで出せてよかったです。
陽太は、ちょっとかっこ悪いけど憎めない男の子。呑気だけど頑張り屋で、友達も多い。家族が亡くなったあとも、花音との生活を守るために必死でした。
花音は、可愛いけれど人見知り。なかなか人に心を開けない花音ですが、陽太とヤマトとはなぜかすぐに打ち解けました。
なんとなくお互いが気になりながらも寄り道して、ようやく結ばれたふたりでした。
わたし的に気に入っているのは、ヤマトとふたりの関係性。ヤマトも花音をなんとなく好きだったけど、ヤマトにとっては花音以上に大切だったのが、陽太との関係でした。だからヤマトは、絶対に陽太の味方なんです。
花音はヤマトの気持ちになんとなく気付きつつも、適度な距離を保ってきた。花音はヤマトとずっと、友達でいたかったんだろうと思います。
わたし史上もっとも、登場人物に苦難を与えた作品だと思います。
流産の話は、もう二度と書かないと思うくらい、つらかった。わたしも経験があるので、読み返した時も苦しかった。
いつかふたりの間に、子どもが産まれたらいいなぁ。そしたらもっともっと、未来は明るくなる気がする。
家族として、しかもパートナーの男性側が障害を負うのは、大きな不安があります。金銭的なことはもちろんだし、そのうえパートナーには家族がいない。
陽太も、花音も、見守るヤマトも花音の家族も、みんなができることを模索して、生きるために、支えるためにもがいたからこそ、2人は人生の山場をひとつ越えることができました。
簡単なことではないし、この先も困難ばかりだと思います。2人なら大丈夫、とは簡単に言えないけれど、困難にぶつかったとしても諦めずに立ち上がると思います。
きっと陽太は結婚式で撮った写真をたくさん現像して、お店に貼りまくっていることでしょう。
このお話を書いた頃は、こういう病気が取り扱われた作品って「博士の愛した数式」くらいしかなくて。
だけどそのあとこういうお話がばんばん乱立していきました。だからもうみなさん読み飽きた展開だろうなと思いつつの公開でしたが、読んでくださる方がいたこと、うれしく思います。
拙い作品でしたが、お付き合い頂き本当にありがとうございました!