っと、とっとっと……!!!
何かにつまずき、思わず壁に向かって倒れそうになるのを必死で食い止めた。危ない。倒れていたら、顔面からぶつかっていた。数センチ先にある壁が、やけに威圧的に思える。っていうか、何につまずいたんだろう……? 見れば、小さな黒い箱が置かれていた。何の箱なのかは分からないが、おそらくお父さんが置いたのを忘れて放置しているんだろう。まったく、迷惑な人だ……。
ふと、今のカナだったら倒れずとも角は刺さってるだろうなと考える。壁、どうなるんだろう。そんなに脆くはないだろうけど、角で刺されたらひとたまりもないような気がする。それで壁の破片が散らばって……。
血の気が引いた。
何よりカナはおっちょこちょいだから、いつか壁どころか床まで刺してしまうかもしれない。大変だ。
その前に、どうにかしないと。
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『デモネ、スき。』はただ今鋭意制作中です!よろしくお願いいたします!
作品URL→https://kakuyomu.jp/works/1177354054914832781