自主企画で小説を募集したこともあって、昨年の十二月からおそらく100作品以上(企画参加以外の小説も含め)、他作者様の小説を拝見したのですが、そこでふと、思ったことがあります。
最近の小説の主人公って、イジメられすぎてませんか?
いえ、小説の内容としては全然アリだとは思うのです。
かの有名な『ハリー・ポッター』だって最初は母方の伯母の家でイジメを受けてから始まるのはお約束ですし、『シンデレラ』だって継母と義姉にいびられてからがスタートです。
シンデレラストーリーというジャンルがあるからには、主人公がイジメられている設定自体は、物語として全然アリ。むしろそれからの人生挽回劇が楽しいところなのですが──
しかし、あふれているとなると世相というものが心配になります。
そう思ったのにも理由があって、なんだか主人公が「自殺」をほのめかす小説が多かったんです。
本当に多かった。
以前に自主企画を開催した時には、ここまで自殺志願者はいなかったと記憶しているのですが……もしかしたら年々増えてるのかもしれません。
主人公が自殺志願者ではなくとも、大体イジメられているか、追放されるか、カーストの最下位か、ブラック企業の社畜……
「成績は中、容姿も中、どこにでもいる平凡な一般人」という枕詞が主人公の代名詞だったのはもう昔のこと。今の時代の主人公は、当然のように「俺みたいな隠キャ」みたいな口癖を持っています。
そういう主人公が共感を多く得られる世の中というのも、なんだか悲しいなぁ、なんて思ってしまいました。
皆さんは、どのような主人公であれば共感を得るでしょうか?
よければ教えてくれれば嬉しいです。