萩原なお

斎帝国の皇女でありながら夷狗は孤独だった。それは夷狗の髪が燃えるように赤く、瞳は灰色――斎人には決して現れぬ色合いだったからだ。 産みの母には疎んじられ、血を分けたはずの姉兄から…

余命僅かな晶王は死の淵に立ってもある一人の女性を望んだ。彼女の名前は桐。絶世の美女にして、晶王の想い人だ。桐の詮索を任された道捃は彼女を連れ帰るべく、赤剛山へと向かうのだった。

ある日、紫苑は幼馴染から「慶王様の部下となり、女嫌いを克服するのを手伝ってくれ」と土下座で頼み込まれた。 なんでも慶国現王は大の女嫌いで妃嬪の元に通うことは一切なく、仕事に明け暮…

白盈は転生者である。父母と共に贅沢に溺れ、わがまま娘を演じているのも全ては愛しい夫のため。彼が王として君臨するため、白盈は悪女を演じる。

桜城の庭園には魔女が眠っている。魔女は初代皇王と皇妃と交わした約束の代償に永遠の眠りについたという。 ——そんな逸話が伝わる桜皇国には落ちこぼれと馬鹿にされる皇子がいた。皇子の…

勇者一行が魔王を討伐して早三年。各地に散った魔族探しをしていた彼らに祖国への帰還命令が出された。 帰還した一行は国王から勇者カーティスと魔導師ライラの婚姻を提案されるのだった。 …

ある日、一人の男がアルトリアスの女王へ謁見を申し出た。屍商人と呼ばれるその男は女王のために力を奮うと誓った。 ☆倫理観皆無 ☆軽い死体損壊の表現あり

【前作】 https://kakuyomu.jp/works/1177354054889279003 【嫌がらせ】 後宮の大火の後、柳貴妃が住む宮では何度かに渡って動物の死…

ある日、神と名乗る少年によって興南高校に所属する百瀬唯を含む五人は白一色の摩訶不思議な空間に召喚された。そこで出会った自称神は「暇つぶし」と言って五人に【職業】と【スキル】を与え…

雪玲は毒鳥である鴆を使役する董一族に生まれた。多様の毒を取り込み、自在に毒を操ることができる父の血を引いているが生来より病弱な気質で、鴆と共にいると体調を崩すため、王都から遠く離…

奏と清、両国の和平のために奏国公主の輿入れが決まった。 芙蓉は幼なじみの公主のため、共に清国へ行くことを決める。しかし、二人を待っていたのは過酷な道のりだった。 恋愛要…

亜国の後宮に皆から敬遠され、異彩を放つ一人の妃が存在した。先王の御代から《貴妃》の位を賜るその妃は片目に宿した龍の力で未曾有の大災害を鎮めたことから国を救った英雄として国中に名を…