「作家は経験したことしか書けない。だから色々経験しよう」
というのは小説を書いていると嫌でも聞きます。私はこれには賛成していて、実体験に勝る資料はないと断言しますが、「経験したことしか書けない」「それ以上のことはかけない」と、ときどき小説を書かない人ほど声を大きくして言うことがあって、うーんってなっちゃうんですよね。
それこそ「だからファンタジー小説はふわっとしていて地に足がつかないものが多い」とか「恋愛したことないくせに」みたいな決めつけとか。
私としては「経験したこと以上の想像ができないようなら小説と呼べるだけの物には仕上がらない」というのが理屈としてあります。
つまり、経験したことをもとに空想を描いていく「想像力」が大事かな、と。
先述の通り、経験は大事です。ただ、その経験を膨らませる想像力も同じくらい大事で、そしてその想像を補強するのが資料=他人の意見や考えというものではないのかな、と思うのです。
極論、経験したことを書き出した文章は日記やエッセイであって、小説ではない気がします。
あくまで私個人の持論です。