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1104の話

どうなってんねん。
そう言わざるをえない。

四度目の1103を迎え、気持ちも新たに歩み出した11月4日は職場の「緊急朝礼」で幕を開けた。

「緊急」の朝礼がいい話の訳がない。案の定聞いているだけで10歳は老け込んでしまいそうな深刻な内容だった。早速出端をくじかれる。

会議後、職場の先輩(かわいい)が私に声をかける。席が遠いせいか最近は雑談もできないでいた。そんな先輩(やさしい)が私を人気のない部屋に誘い込む。ちょっと緊張した先輩(ちっちゃい)の口からは「今月末で退職する」とのこと。既婚者かつ子持ちでなければ絶対にアタック&撃墜していたであろう憧れの先輩がいなくなる事実に、私のモチベーションは極限まで落ち込んだ。

それでも何とか終業までこじつけた。退社と同時に携帯を確認する。

そこには拙作「黄昏ロジスティクス」に半年ぶりにレビューが書かれた通知が!!

既にネットの海の藻屑と化していた私の作品を最後まで読み、さらには感想・レビューまで書いてくれるだなんて!

ボトルメールに返事が来るような奇跡的な確率である。
これはもう世界の流れを捻じ曲げるくらいの幸運だ。

禍福は糾える縄の如し。悪いことがあったらいいことが来るものだ。ちゃんと帳尻が合うようにできている。


家に帰ったら、齋藤飛鳥が卒業宣言していた。
平野君も脱退宣言していた。
1104は「いい推し」の日だというのに。



世界が捻じ曲がってしまった。
私がレビューをもらったからだろうか。

……違う、よな。うん。絶対違う。



浅川瀬流さん。レビュー本当にありがとうございました!!
これからも作品への感想、評価、レビュー等、どしどしお待ちしております!!

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