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「白馬の王子様を夢見る奴隷少女ユファの物語」について

 今回は、第32話から38話までの「白馬の王子様を夢見る奴隷少女ユファの物語」について紹介します。

 このエピソードは、ピーシーズ・ユニオンの管理下にある巨大ドーム型のシェルターで暮らす少女ユファが主人公の物語です。

 白馬の王子様との出会いを夢見る少女ユファは、突然トラブルに巻き込まれてしまいます。

 そしてその時、聖騎士レオ・メサイアに助けられ、その彼と運命の出会いを果たすことになります。

 ユファはレオを一目見て、自分の理想である白馬の王子様のような出立ちの彼に恋をしてしまいます。

 しかしそれがきっかけで、ユファは最終的に全てを失ってしまうことになります。

 このエピソードは、正義の味方にして英雄である聖騎士レオ・メサイアの、歪な信念を表現したくて描きました。

 そしてユファが奈落へと転落していくエピソードの元の話は、僕自身の体験談です。

 〜〜ここからしばらくただの愚痴が続きますので、読むのがアレだったら省略してください〜〜

 それは数年ほど前、僕が派遣社員として働いていた頃の話です。

 最初は派遣会社の担当者の人に、あらかじめ希望の勤務先を提示していたのですが、「その前に二週間ほど別の勤務先を手伝って欲しい」と言われ、「はい」と答えたのが不幸の始まりでした。

 その派遣先は、とあるメーカーの半導体の検査を請け負う会社でした。

 車で自宅から片道約1時間半ほどの通勤距離。休憩1時間の1日12時間の労働勤務。13日間連続勤務にして休日は月に約2日のみ。

 極め付けは超性格の悪い同僚でした。

 その同僚は口を開けば、他人の悪口か自慢話しかしませんでした。

 その同僚と12時間ずっと一緒で、ほぼ毎日顔を合わせる毎日が続きました。

 今思えば地獄でしかなかったです。その時に派遣会社をすぐに辞めるべきでした。

 しかしその当時は、他の仕事より給料が倍近く高いのと、2週間だけ耐えれば解放されるということだけを支えにして、なぜか頑張ってしまいました。

 アホでした……。

 そしてそれから2週間が経ったのですが、待てど暮らせど派遣会社の担当者からは全く音沙汰がありませんでした。

 その担当者に電話で連絡してみたのですが、基本は電話がつながらず、つながったとしても「もう少しだけ待ってください」と何度も軽くあしらわれる始末でした。

 最終的に半年後、僕が希望していた勤務先は潰れてしまい、結果僕がいる地獄のような職場にその潰れた会社から人が大勢流れてきました。

 それから結局の所、僕はその職場に二年ほどいました。

 そして最後は、超性格の悪い例の同僚と怒鳴り合いの喧嘩をして、その職場を派遣会社ごと辞めてしまいました。

 〜〜ここから本題に戻ります〜〜

 この体験談がエピソードの大元になっています。

 ユファのエピソードでは、少女が流されるままに行動した結果、最後には全てを失ってしまう。

 そういう理不尽な世の中を表現するつもりでした。

 しかしそれにしては、少々過激にやり過ぎてしまったことを深く反省しています。 

 このエピソードの主軸はあくまで聖騎士レオ・メサイアの、良くも悪くも純粋無垢な人間性を表現することです。

 基本的には人に親切にする。けれどもその行いにより、それが後にどういう影響を及ぼしてしまうかまでは全く考えない。

 自分が思った単純な正義に基づいては動く。しかしそれによる様々なデメリットの可能性は全く考えない。

 レオ・メサイアに関するエピソードは、今後もこの彼の性質を基本にして話を進めていくつもりです。

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