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「僕の冥福の十分条件」 Squad 1 帰還報告と、さくっとしたコンセプト語り。

 今回は「僕の冥福の十分条件―日本霊域機構作戦局―」の一区切りの報告です。
 今年の2月に公開を開始し、第1章ことSquad 1、幕間のinter mission 1.5を執筆、そして遡って最初のキャラ紹介を追加する所まで来ました(本作では、章ごとに主人公が参加するチームの顔ぶれが変わっていくため、区切りにはSquadというワードを使っています)。

霊域機構の一員として戦う決意を固めた風護と、性格も能力も様々な隊員たちの活躍、気長にお待ちいただけると幸いです。
 少しだけ予告しておくと、風護が戦い方やチーム連携の仕方を学びながらも、霊域ではレアな自分の能力に気づいていく……という流れを考えています。また、キーパーソンとなるのは1.5で触れられていた里枝です。

 ただ、別方面の創作が溜まっているのと、できればRainbow Noiseの高校編を優先して書き上げたいという点もあり、Squad 2をお届けするのは相当先になる予感がしています。
 そもそもが本作、クライマックスの展開や漠然としたヴィジョンは決めているのですが、具体的なプロットはあまりまだ固まっていません。
「こういう世界観を作っておけば、いくらでも好きにキャラ追加して長く遊べるのでは」という発想すらあるので、いつまで書き続けるのかも未定です。長々と続いているながらも展開自体は固まっているRNとは対照的。

 ちなみにクライマックスというのは、プロローグでも断片的に描いていた風護 vs. 斗和です。一緒に戦っていくうちに惹かれ合ってきた彼らが、対峙しなければいけなくなる理由とは。その先に待ち受ける景色とは。
要は「ラスボスが師匠」「ラスボスがヒロイン」をやりたいんですよね。
風護がプロローグで回想していた通り、またSquad 1でも描かれていた通り、斗和は風護を助けて以降、傷ついた風護に寄り添い、霊人としての生き方を導き、戦い方を教えてと、あらゆる点で頼れる格好いい先輩となります。そして風護が成長してからは、背中を守り合い、ときには斗和が風護に救われ、お互いに友人以上の感情を寄せ合うようになり。
 まさしく、風護が霊域に「居たい」と思える理由になっていきます。(生前の彼女である)実風が「戦う」理由であるとしたら、斗和はもう一つの希望になる。

 まあ、実風という彼女を残しておいて、斗和に近づこうってのも浮気に該当しそうな気もしますが……実風の方からすれば死別、風護も現世は観測しかできないので実質死別なので、「過去に閉じこもるよりは、いま会える人と」という向きでいてほしいな、と。
 三角関係というよりも、「手続きを経ないまま、時と共に薄れていく人間関係」を描きたいんですね。新海さんの「秒速5センチメートル」で突き付けられていたような。


 Squad 1の展開を振り返ってみると、チュートリアル的な側面が強かった……というか、実際にゲームの序盤、ストーリーを進めながらキャラの動かし方を覚えていく流れを意識して書いていました。今作のバトルの発想の元が、「好きだったアクションゲーム・RPGのビジュアルを再現できる世界観」だったので。銃器は牽制で、各人に固有の武器・魔法じゃないと有効ダメージを与えられないというシステムを裏打ちするために、霊胞の傷害性って原理を導入しています。Devil May Cryから続くガン&ソードへの憧れですね。FF零式みたいな、武器がバラバラである楽しさを味わいたかったのもあります。
 後、固有能力は直接戦闘のみならず、後方支援から工業用まで幅広く存在していて、似ている性能はあれど全てオンリーワンです。
そして、その性質は生前の因子(性格、趣味、技能、トラウマなどなど)によって決定づけられるので。「自分だったらどんな能力?」的な想像で遊んでくだされば、もう最高です。

 この「ゲーム的なバトル」は、SAOみたいなVRモノ、仮想世界モノでは盛んに描かれていますし、後は(あまり詳しくないですが)異世界ファンタジーでも描かれているのかなとは思いますが、現実世界とリンクする死後の世界で、こういった形で落とし込んでいるのは、それなりに珍しいのではと浅学ながら思っています……いや、書いてらっしゃる先達は絶対にいるな。

 そんな感じで、まだ始まったばかり、しかもスローペースな本作ではありますが。面白がってもらえるような要素はずらっとスタンバイしていますので、更新の際はまたお目通りをお願いしたいです。
 読んでくれるあなたがいること、それが僕の執筆の十分条件、ですので。

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