📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」(異世界ファンタジー)
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346ご愛読&応援ありがとうございます。🙇
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🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第667話 どうやら魔視脳が働きだしたようだな。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818622170156903541📄蜂蜜を溶かした湯を口元に運ぶと、シュルツは素直に飲み始めた。初めこそ熱さに戸惑ったが、それに慣れると抵抗なくカップの中身を飲み干した。
ネルソンは取り寄せた毛布をシュルツにまとわせて、血行の助けとした。
「私は心臓と肺の機能を支援する。ステファノは|魔視《まじ》脳の刺激を続けてくれ」
2人がしていることは|かかり《・・・》の悪くなったエンジンを再スタートさせるようなものと言えた。新品のバッテリーをつなぎ、燃料系を清掃する。
ネルソンはようやく動き始めたシュルツのイドが、1つの大きな流れとなるように形を整え、方向を誘導した。
気の流れがよくなったことを確認し、|魔核《マジコア》の大きさと回転速度を増やす。その工程をネルソンは何度も、何度も繰り返した。
2時間が過ぎたところでイドの流れはようやく常人の半分ほどに回復した。
「う、ぁぁあ……」
凍えた人間がぬるま湯につかって息を吹き返すように、シュルツの顔色に赤みが差してきた。
「どうやら魔視脳が働きだしたようだな」
「はい。シュルツさん自身でイドを送り出し始めました」
しばらくイドの流れを測っていたネルソンは、わずかに首を傾けた。……
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お楽しみください。