📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346ご愛読&応援ありがとうございます。🙇
📖「第653話 ステファノ! 手を動かすんでねェ!」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093092927945060📄ルドから話を聞き終わったステファノは、ヨシズミと2人で実家に戻った。家族が死んだ現場ではあるが、目をそらすわけにはいかない。
生き残った者には先に逝った者の命を引き継ぐ役割があるのだ。
(この店は……どうなるのかなぁ?)
表に面していることもあり、ステファノたちは店の入り口から実家に入った。事件以来、店の営業は中止している。
たった14日。それだけで店には空き家の空気が漂っていた。
店主が死んだというだけではない。世間から見れば、この店は「|食《・》|中《・》|毒《・》|で《・》死人が多数出た店」ということになる。
あれは毒殺だと言ったところで、誰が信じてくれるだろうか。
田舎町の飯屋一家を毒殺する奴がいるなどと信じてくれるわけがない。
生き残ったルドが料理人であることも不運に輪をかけていた。他人から見れば、ルドが作った料理を食べて他の家族が死に絶えたように見えてしまう。
人は信じやすいもの、信じたいものを信じる生き物なのだ。……
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お楽しみください。