📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第625話 お前に面白がられては、神も迷惑でしょうがね。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093089038115403📄「ドイル、それは相手は人間でないということですか?」
マルチェルが眉を持ち上げた。
「可能性はある。元々この世界の歴史は歪んでいるんだ。人を超えた存在が我々の行動に干渉していることは十分に考えられる」
「神の如きもの」対「まつろわぬもの」。かねがねドイルが指摘していた可能性の存在である。
「面白いね。これまでは理論的に存在を仮定してきたにすぎないが、初めて証拠らしいものが目の前に現れた」
「お前に面白がられては、神も迷惑でしょうがね」
マルチェルはやれやれというように肩をすくめた。
「嫌われているのは|神《聖教会》からだけじゃない。魔術師協会からも疎まれているさ」
ドイルにとって誰かに憎まれることは特別なことではない。
「魔術師協会ケ。そっちはどうなんだッペ?」
日頃多くを語らないヨシズミが、めずらしく興味を示した。
「やっぱりウニベルシタスのすることに反対してんだッペか?」
ネロを始めとする反魔抗気党の面々は、ウニベルシタスは聖教会の教義に反すると言っていた。では、魔術師たちの立場はどうなのか?
「いい気はしていないだろう。ウニベルシタスでは魔術を危険なものだと批判するし、万人に魔法を広めて彼らの既得権益を脅かそうとしているのだからな」
ヨシズミの疑問に答えたのはネルソンだった。
「学びの機会ととらえる人もいませんか? マランツ先生みたいに」
マランツと、その影響を受けたジロー・コリントは積極的に飯屋流魔法を吸収しようと態度を変えた。柔軟な発想があればそういう反応もありうるのだ。……
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お楽しみください。