📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第618話 次は『内気功』のみを使いましょう。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093088073369185📄200名近い団員が見守る中、ドリーは1人目の団員と向かい合っていた。団員の手にはカイトシールドがあったが、ドリーは左手を空けていた。
「わたしが審判を務めよう。双方準備はよいな?」
「ハッ!」
「はい」
シュルツが間に立って、2人を見回し手を上げた。
「始めっ!」
「オオォオオーッ!」
号令と同時に相手が雄叫びを上げて突進してきた。敵を威圧し、勢いで粉砕する戦場剣法だ。
武骨だが、これはこれで有効な戦い方ではあった。
対するドリーはにやりと笑うと、左足を前に出す半身となった。右手の剣を水平に倒し、後方に差しのべた形を取る。体の陰に剣が入り、相手からは見えない。
彼我の距離が3メートルまで迫った時、ドリーは右手の剣を相手に投げつけた。
「馬鹿なっ!」
初手で武器を手放す剣術など存在しない。もし戦場であればその先は素手で多数いる敵を相手にしなければならない。
だが、ここには敵が1人しかいなかった。
くるくると飛んでくる剣を、驚きながらも相手はカイトシールドで受け止めた。その一瞬、目の前にかざしたカイトシールドが視界をふさぐ。
「うっ!」
何かが団員の腹にぶち当たってきた。革鎧を通して衝撃が内臓に染み通る。
一瞬で間合いを詰めたドリーの横蹴りだった。
その一蹴りで団員の動きが完全に止まる。次の瞬間には剣を持つ右手を掴まれ、軽々と投げ飛ばされていた。……
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お楽しみください。