📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第600話 これは俺の本性なんだろうか?」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093085544578212📄それよりさかのぼること600年以上昔、一人の英雄が悩んでいた。
「本当にこれでいいのか?」
戦乱に終わりを告げる勝利を得ながら、聖スノーデンは迷っていた。
自分1人が「魔術」という異能を得た。そんな無双状態で敵軍を総なめにする。
剣であろうと矢であろうと攻撃を一切受けつけないのだから、必然的に一方的な殺戮となる。
気づいたら、この世界にいた。それどころか数千人の敵軍を相手に戦いの最中だった。
考える余裕もなく、襲い来る敵軍を薙ぎ払い、燃やし尽くす。
自分が何者か、どうして戦場にいるのか、まったく思い出せない。
わかっているのはスノーデンという名前であることと、魔術の使い方だけであった。
いや、もう1つわかっていることがあった。
自分の目的だ。自分の目的は「神のために戦うこと」。そして、この世界に魔術を広めることだ。
始めは順調だった。戦いに連勝し、ついに国内を平定して他国からの侵略を跳ねのけた。
君主不在となっていたこの国は4年ぶりに平穏を取り戻した。
暫定政府の統治委員会は満場一致でスノーデンを国王とした新王国樹立を決定した。
ここに「スノーデン王国」が誕生した。
「いいのか、これで。『正しいこと』をしているつもりではあるが」
スノーデンは心の奥深くに刻まれた「ミッション」を果たしているだけだ。そのミッションは誰に与えられたものだと問われれば、スノーデンは迷いなく「神からだ」と答えたろう。
その実、スノーデンは神に会ったことも神の声を聞いたこともない。
気がつけば戦場にあり、「神の意志」をその身に背負っていたのだ。……
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お楽しみください。