📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第595話 逃げろっ! 雷っ!」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093084786326472📄白光は炎ではなかった。高温で燃え上がる炎を因とした「熱」のイデア。
サレルモ師はそれを体の前面に発生させてステファノに放射した。
(太陰放射!)
ステファノは大量の陰気を浴びせて敵の術を無効化する防御を、反射的に繰り出した。
陰気はサレルモの術式を押し流し、破壊した。
(熱いっ!)
しかし、発生した「熱」は既に魔力ではない。現象となった「熱」は空気を伝わり、電磁波を放射してステファノを飲み込もうとした。
イドの鎧では熱を防げない。
「蛇の巣」の術理は空気の振動を抑えて急冷却を試みた。「高温」に対する「低温」のカウンターであり、理にはかなっている。
しかし、足りない。
大気そのものが燃え上がりそうな高温を冷却するには、それなりの時間がかかる。
そして、風魔法では放射熱を抑えることができない。電磁波は容赦なくステファノを責め立てた。
「水剋火! 霧隠れっ!」
皮膚を焼かれつつ、ステファノは大量の霧を呼んだ。冷却のためではない。高温の空気に大量の水滴を送り込めば――。
ドガッ!
水蒸気爆発が起こり、サレルモ師とステファノを反対方向に吹き飛ばした。
双方ともイドの鎧が爆発の衝撃を吸収したため、ダメージはない。間に10メートルの距離が生じたところで静止した。……
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お楽しみください。