📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
(「第4回一二三書房WEB小説大賞/コミカライズ賞(コミックポルカ)」受賞)
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第594話 勝てるわけないだろう!」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093084660621895📄決勝の相手は「白熱」のサレルモ、その人だった。
王国に3人存在する上級魔術師の一角。唯一の女性でもあった。
(びっくりだ! サレルモさんてトーナメントに参加していたの?)
驚くステファノだったが、観客席も同様にざわついていた。
「――出場選手の交代を告げる。決勝戦はステファノとロビーの間で行われる予定だったが、ロビーが棄権した」
ロビー選手は準決勝で負傷したため、十分実力を発揮することができないと判断したそうだ。
ステファノの不戦勝となるところだが――。
「当競技会の伝統を鑑みて、不戦勝での優勝は認めがたい。よって、大会側が用意したリザーブ選手サレルモ師と決勝を戦ってもらう」
「えぇー!」
「上級魔術師と決勝だと?」
「勝てるわけないだろう!」
ガル師がサレルモ師との振り替え戦を告げると、観客の間から不公平を指摘する声が上がった。
(殺人技なしって設定なら、大怪我することはないだろう)
ステファノ本人は意外に冷静だった。防御をしっかり行えば、負けても軽傷で済むと判断したのだ。
(上級魔術師の実力がどんなものか、ちょっと興味はあるよね)
ハンニバル師のプレッシャーなら味わったことがある。無論、本気ではなかったろうが、おのずと伝わる迫力があった。底力と言ってもよい。
「自分は竜を飼っている」
ハンニバル師はそう言った。詳しい話こそしなかったが、それはアバターのことに違いない。
同じ上級魔術師であるサレルモ師もアバターを使いこなすと考えるべきだろう。……
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お楽しみください。