📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346+++++
🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第579話 あいつも身内を殺された人間だろうか……?」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093082448101101📄「この、討伐の様子を詳しく教えてくれ」
「さあな。そこに書いてある以上のことはわからん」
「ならば、せめてどの町で討伐されたかはわからないか?」
「……面倒くさい奴だな」
ぶつぶつ言いながらもクリードの表情が切羽詰まったものであると知り、衛兵は手配書を持って同僚たちの所へ行った。
二言、三言小声で会話した後、クリードの所に戻ってきた。
「待たせたな。わかったぜ。兄弟が討たれたのはポンテの町だ」
「ポンテ……。どの辺にある町だ?」
「ここから北に100キロくらいの所じゃないか。待ってろ。地図を持ってきてやる」
クリードの顔を見て余程の事情があるのだろうと衛兵は推測した。始めこそ迷惑だと思ったが、今は手助けしてやる気持ちになっていた。
「えーと、ポンテは……これだ。地図は読めるか?」
「大丈夫だ。この辺りなら行ったことがある」
クリードは衛兵に礼を述べると、詰所から去った。
後姿を見送った衛兵は何とも言えぬ思いで口元を歪めた。
「あいつも身内を殺された人間だろうか……?」
殺人者は被害者ばかりではなく、身内の心まで殺す。とうに死んでいるはずの心は、じくじくといつまでも血を流し続けるのだ。
衛兵は深いため息をついた。
◆◆◆
(この木にしよう)
サントスは街道をそれた草むらに|魔動車《マジモービル》を止めた。10メートルほど歩いて立木の前に立つ。
「|軽身《かるみ》の術」
声に出して宣言すると、足の裏がすうっと軽くなる。手を伸ばして枝を掴み、そのままするすると登っていった。……
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お楽しみください。🙏😊