📕「飯屋のせがれ、魔術師になる。」
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🎬「ハリウッドよ、これが異世界ファンタジーだ!」✨
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📖「第578話 それなら魔法具を渡しますよ。」
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093082330625731+++++
📄「わかりました。それならサポリに近い街道をサントスさんに割り当てるように、お願いしておきます」
「うん。助かる」
サポリ周辺での作業を担当していれば、何かあっても比較的に短時間でサポリに戻ることができる。
サポリは南を海に面している。北への街道は|呪《まじ》タウンまでつながっているが、既にステファノが|中継器《ルーター》を敷設していた。
「始めに東。次に西に行く」
「西は100キロ行けば海岸が尽きて、行き止まりですね。東方面はやがて南北にも開けますが、サポリから100キロ圏内の街道をカバーすれば十分じゃないですか?」
「そうだな。初期の目標はそれで行こう」
徒歩で100キロを進むには3日か4日かかる。しかし、|魔動車《マジモービル》なら1日で到達できるだろう。多少のロスを考慮しても、9日から10日あればすべての方角で仕事を終えることができるだろう。
10日くらいの留守なら、取次だけを行う留守番がいれば用が足りるはずだった。
「中継器は100個あれば足りると思います。余裕を見て200個渡しておきましょう」
といってもただの鉄釘である。200本では小袋1つにしかならなかった。
「これを立木か家屋根に打ち込んでください」
「うっ。高い所か。ちょっと苦手」
「そうか。土魔法で跳び上がるわけには行きませんよね。それなら魔法具を渡しますよ」
ステファノはサントスに手袋と靴を持って来させた。それぞれに手をかざし、魔法を付与する。
「この靴を履いて『|軽身《かるみ》の術』と言えば、体重が5分の1になります。屋根くらいなら跳び上がれますよ。術を解くにはもう一度『軽身の術』と言ってください」
「それだけで魔法が使えるのか?」
「魔法を付与しましたからね。試してみてください」
「軽身の術!」
トンと床を蹴っただけで、サントスは天井まで跳び上がった。
「うわっ!」
慌てて天井に手をつくと、勢いをふわりと和らげることができた。
床への着地も衝撃は小さかった。……
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お楽しみください。🙏😊