📖第533話 これは人間と熊との、命がけの鬼ごっこだった。
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https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818093075969860777+++++
📄その年、村に熊の被害が出た。
作物を食われたとか、家畜を襲われたという話ではない。農家が襲われ、一家皆殺しになった。
全員内臓を食われていた。
「このままにはしておけねぇ」
人肉の味を覚えた熊は、再び人を襲う。人間か熊か。村人が生き残るためには、熊を殺すしかなかった。
「山狩りだ」
「人食いは生かしておけねぇ」
動ける男は否応なく駆り出された。熊を仕留めるのは猟師だが、山から追い出すには|勢子《せこ》が声を出して追い立てる必要がある。
全員命がけの狩りであった。
ネオンの父クラウスは猟師の集団に加わった。弓を使う猟師と共に、人食い熊を攻撃する役割だった。
しかし、相手は熊だ。石をぶつけたところでほとんど通用しない。それで言えば矢であっても大差ない。
剛毛と硬い皮膚、分厚い皮下脂肪と筋肉に覆われた熊には、矢が当たったとしても効き目が薄かった。
「矢には毒を塗れ」
リーダー格の猟師が仲間たちに言った。
村で毒と言えば、トリカブトの根から抽出したものだ。人なら葉っぱ1枚を摂取しただけで死に至るという猛毒であった。
トリカブトの毒は主に根に集まっている。根から取った絞り汁を小筒に納めて、猟師は各人腰に下げていた。
熊を射る直前に矢尻にこれを塗り、射かけるのだ。
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