📖第492話 ステファノは矛盾の塊。
https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16818023212045226873 |霹靂《へきれき》の光が収まると、標的を覆っていたはずの氷はどこにも見当たらなかった。そればかりか、標的の表面がまだらに焼け焦げている。
「|氷結鎧《ひょうけつがい》を一撃で吹き飛ばしたのか?」
「いや、雷撃の高温で蒸発した」
サントスが低い声でトーマの推測を修正した。プラズマは瞬間的に超高温となる。あの程度の氷なら、一気に蒸発させることができるのだ。
その瞬間に水蒸気爆発が起こり、大音量が発生する。
「聞きしに勝る威力だね。超高温と水蒸気爆発か。標的が受けるダメージは甚大だ」
「あ、降参した」
霹靂の杖の威力を見て、マーフィーが両手を上げて降参した。
彼にはデズモンドの攻撃から標的を守る手段がない。同時に、デズモンドの標的を攻撃する手段もなかった。
「妥当な判断だね。生身の体であの一撃を受けたら、戦闘不能は必至だった」
「下手したら、再起不能」
対人攻撃を禁止した「試技会ルール」だからこそ、マーフィーは怪我なく競技エリアを去ることができた。
「なるほどなぁ。|聖遺物《アーティファクト》級の魔道具ってのは、すげぇもんだな」
トーマは初めて見るアーティファクトの威力に感嘆していた。
……
📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
🌎
https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346ご愛読&応援ありがとうございます。🙇
🖋「魔術試技会激闘編」絶賛連載中! ぜひ読みに来てね~!🙏😊