https://kakuyomu.jp/works/16816927863114551346/episodes/16817330665819485785📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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第451話 旦那様もかつてこの試練を乗り越えたはずだ。
「魔術医療(初級)」はステファノにとってつらい授業だった。
「今日は麻酔について学んでもらいます」
教卓には金網で覆われたケージが置かれていた。ケージの中には、一匹のモルモットが入れられている。
「今日の授業ではこのモルモットに麻酔をかけます」
講師のラフテルはクラスの生徒に宣言した。
「麻酔とは薬物を服用した効果によって、一時的に痛覚を失わせることです。試用薬物や服用量によって、全身麻酔、局所麻酔の区別があります。全身麻酔は脳に作用し、完全に意識を失います。一方、局所麻酔では意識を残しながら特定部位の痛覚のみ麻痺させます」
その日の授業ではエーテルを使ってモルモットに全身麻酔を施した。
「このように鼻と口を覆った布に液体のエーテルを垂らし、気化したものを吸引させます」
魔術での医療手段を学ぶためには、薬品などの通常手段がどのようにして働くかを実際に見届ける必要がある。用量が多すぎたり、少なすぎた場合に何が起きるかも自分の目で見届けなければならなかった。