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📢更新しました。「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙‍♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」

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📕「🍚🥢飯屋のせがれ、🧙‍♂️魔術師になる。――知力ひとつで成り上がってやる。」
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📖第426話 こいつがあればいつでも『味見』ができるからな。

 ステファノは「遠当ての術」の術理を論文にすることを条件に、「攻撃魔術」について初級、中級、上級の単位修得を認められることになった。あの威力を見せられては、他の生徒と同列に扱うことなどできなかった。

 ちなみに、今回チャレンジに臨んだ生徒からはジロー・コリントのみが「攻撃魔術(初級)」の合格を認められた。トーマも惜しいところまで頑張ったが、術の発動に手間がかかりすぎる点が減点材料となった。

「相手は逃げも反撃もしないという設定だから、時間はかけ放題だと思ったんだがな」

 授業の後、トーマはぼやいたが、言うほど悔しそうではなかった。チャレンジ成功にもう一歩まで迫れた。その事実だけでも大きな自信となったのだ。

「俺は商売人だ。魔術で大成する必要はない。魔術師を名乗れるだけの力が備えられれば、それで良い」

 ただ、授業に出なくて単位がもらえるならそれに越したことはなかったがなと、トーマは笑って言った。

「惜しかったよ。休みの間も訓練を欠かさなかったんだね」
「まあな。デマジオの奴に負けっぱなしでは悔しいと思ってさ」

 ステファノはトーマの努力を讃えた。飴玉を舐め、言霊を操る魔核錬成は見事な工夫だった。

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