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魔法の設計士。後日談1 エマの憂鬱

 アリアスが環境大臣に就任した。

 流石は私が惚れた男だ。

 今日は両国会議。

 ふふふ。

 絶対に会える!

 この日のために香水を変えたんだ。へへへ。

 私は衛兵に頼んで会議室前の警護を代わってもらった。

 そわそわ。

「やぁエマ。こんな所で警護の仕事かい?」

 うは!
 ニヤケちゃダメだぞ。

キリリ〜〜。

「う、うむ。まぁな」

「騎士団長が扉の警護とは仕事が忙しいんだな」

「そ、そちらの方こそ。大変そうじゃないか」

「ははは。ま、そうでもないよ。今は大臣権限で自由が効くからさ。以前より楽になったかもしれん」

「へ、へぇ……」

「今度さ。研究所のみんなでピクニックに行く計画を立てているんだが。良かったら君もどうだい?」

 え、行きたい!

 で、でも即答してはダメだ。

 軟弱者だと思われる。

 騎士団長としての威厳があるんだ。

「う、うむ……。忙しいのだがな……」

「そうか。無理を言って済まない。ではまた今度な」

「あ、いや。ちが……」

 バカバカ!
 話は続くんだってば!!

「ア、アリアスの誘いならば行かないわけには……」

「あ! エマ、もう会議が始まってしまうよ」

 はうぅうううううううッ!!

 バカバカバカ!
 アリアスのバカーーーーーー!!

 もう大嫌い!!


「あ、そうだ。香水変えた? いい匂いだな」


 デヘヘェ〜〜。

 大好き♡

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