渡たちが新居に身を移してしばらくしたころ。
渡が飲み物を取ろうとキッチンに向かうと、マリエルとエアも揃っていた。
マリエルは調理のためによくキッチンにいるが、エアがいるのは珍しい。
ちらりと視線を寄こすと、二人の手元にはアイスキャンディーがあった。
GoGoGoのアイスキャンディーだ。
「ミルク味」「アズキ」「チョコ」「フルーツ」「抹茶」「パイン」といった定番の味の他に、期間限定商品も毎年入れ替わりで発売されていた。
「あら、見つかってしまいましたね」
「えへへ、主も食べる?」
「いや、俺は今はいいや。好きにしたらいいけど、食べ過ぎてお腹壊すなよ」
渡は彼女たちにかなりフリーハンドを与えている。
お小遣いの範囲なら特に何をしていても怒ることはない。
日本の食べ物を気に入って元気よく食べてくれている姿も、渡としては楽しんで見ていた。
俺はアイスコーヒーでも飲もうかな。
バニラアイスを入れるのも良いかもしれない。
触発されてそんなことを考えてグラスに注いでいた時、ふと鼻のかかった声が聞こえてきて、渡は驚き振り向いた。
包装紙を破ったマリエルとエアが、アイスキャンディーを咥えてしゃぶりついていた。
「んっ、おいひっ、んんっ」
「おっきくて、じゅるっ、んん」
渡なんかはシャクシャクと噛んで食べる方なのだが、二人は舐めるようだった。
マリエルはアイスの先端をパクっと咥えると、そこで舌を動かして舐めている。
健康的な赤い舌が、ミルク味のアイスの表面をなまめかしく動く。
エアは豪快に咥えようとしているのだが、太すぎるのか咥えきれていない。
「レロレロ……とっても固いれす……」
「んっ、んっ、おっきくて、かたくて、咥えるのがたいへん……」
んちゅ、ぴちゅ、と水音が立つ。
ただアイスを食べているだけのはずなのに、なんだかとても卑猥な物を見ているようで、渡は赤面した。
はふ、んん、と漏れた声が、不思議なぐらい大きく聞こえる。
「じゅる……ん、濃いミルクが、おいしっ。これなら、いくらでもいただけそう」
「アタシもこれ、らいふき……」
ちゅる、れろ、ぴちゅ。
アイスが徐々に溶けていき、細長くなっていく。
ゆっくりと舐めているからか、二人の口元はミルクと唾液でベトベトだった。
「あん、ミルクが谷間に垂れちゃいました。うう、ベトベトです……」
「アタシが舐めてあげるね」
「あんっ、んっ、そんなにぺろぺろ、したら、だめぇ」
「きゃっ、アタシにも垂れちゃった」
「今度は私が舐めとってあげるね」
ポトポトと融け落ちたアイスが口元から顎に伝って、谷間へと落ちていく。
マリエルがシャツの襟を引っ張ると、エアの爆乳の深い谷間があらわになった。
ミルクの白い雫が、谷間を濡らしている。
ゆっくりとマリエルの顔が近づくと、乳房に口が近づき、赤い舌が肌を舐める。
びくりとエアの体が震えた。
「んっ、つめたい❤」
「ふふふ、おいしっ」
渡はどうしようもなく目線が吸い寄せられるのを自覚した。
股間に血が集まって、充血する。
なんだこれ。
こいつらアイス舐めてるだけで、どれだけ卑猥なんだ。
「お、お前ら、もしかしてワザとやってるだろ!?」
「にひっ、バレちゃった?」
「すごい目で見てくるので、反応が楽しくって」
「主の股間がパンパンになってて……興奮した?」
わざとらしくザラザラの猫科の舌を出して、ちろちろと左右に動かして誘惑する虎娘。
その隣には腕を寄せて、アイスのミルクが垂れた谷間を強調してしなを作るマリエル。
からかわれていたと分かった渡は、ぷつん、と我慢の糸が切れるのを自覚した。
「よし、そこまでされたんだから、二人とも覚悟はできてるだろうな」
「きゃあ、ご主人様に襲われるっ」
「主がけものになった❤」
「俺のアイスを思う存分咥えさせてやる!」
二人の狙い通りに誘惑に負けた渡は、その日もたっぷりと愉しんだが、後悔はまったくなかった。